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畑中三応子

畑中三応子

認証済み

食文化研究家/料理編集者

報告

補足食べるヨーグルトがおいしさを基準に選ばれることが多いのに対して、ドリンクヨーグルトと乳酸菌飲料は、味より健康効果のほうが重視される傾向が顕著。その背景には、日本人が栄養ドリンクを好んできた長い歴史と、体調がちょっと気になるとき、いつでもどこでも気軽に飲める簡便性があります。 日本人は、体によいとされるドリンク類への嗜好が昔から強く、様々な保健飲料がブームを起こしました。1919年(大正8)に誕生した元祖乳酸菌飲料の「カルビス」は滋養になることが着目されて普及の引き金になり、昭和20年代、戦後最初の食のブームも、青汁とスムージーを合わせたようなミックスジュースでした。 そもそもドリンクヨーグルトと乳酸菌飲料は、無脂乳固形分と乳酸菌数または酵母数の違いだけで、成分はほぼ同じ。ざっくりいうと、ドリンクヨーグルトは乳脂肪が高いので濃厚、乳酸菌飲料は乳脂肪が低いぶんさらっと飲むことができます。

コメンテータープロフィール

『シェフ・シリーズ』と『暮しの設計』(ともに中央公論社)の編集長をつとめるなど、プロ向きから超初心者向きまで約300冊の料理書を手がけ、流行食を中心に近現代の食文化を研究・執筆。第3回「食生活ジャーナリスト大賞」ジャーナリズム部門大賞受賞。著書に『熱狂と欲望のヘルシーフード−「体にいいもの」にハマる日本人』(ウェッジ)、『ファッションフード、あります。−はやりの食べ物クロニクル』(ちくま文庫)、『〈メイド・イン・ジャパン〉の食文化史』『カリスマフード−肉・乳・米と日本人』(ともに春秋社)などがある。編集プロダクション「オフィスSNOW」代表。

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