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荒川和久

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独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

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見解「三低三少」だからと単純化できるものではなく、むしろ低でも少でもないかつての中間層にまで及ぶ学習性無力感などが影響していると思います。都市部の富裕層だけが上級国民化する一方で、中間層が崩壊し、特に若者においては、結婚も出産もできない状況に陥っているのが今の中国です。 そして、それは決して対岸の火事ではなく、日本でも同様です。かつて年収300万円あれば20代の男性は普通に結婚できていました。しかし、今や20代での結婚可能年収が500万円にまで高騰し、当然そんな稼げる20代は一部しかなく、その結果が今の20代の初婚数の激減に直結しています。 日本も中国も韓国も、出生減はすべて婚姻減によるもの。既に出生率1.0を切った韓国に続き、中国も日本もその道を進んでいます。 今や貧困層だけではなく中間層が経済的絶望を感じていることをもっと深刻に受け止める必要があるでしょう。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 六辻彰二

    国際政治学者

    見解昨今の中国に関する分析として正鵠を射た指摘が多いと思う。 あえて付け加えれば、三低三少は普遍性あるテ…続きを読む

コメンテータープロフィール

荒川和久

独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

広告会社において、数多くの企業のマーケティング戦略立案やクリエイティブ実務を担当した後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げ独立。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者としてメディアに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』『結婚滅亡』『ソロエコノミーの襲来』『超ソロ社会』『結婚しない男たち』『「一人で生きる」が当たり前になる社会』などがある。

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