Yahoo!ニュース

荒川和久

荒川和久認証済み

認証済み

独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

報告

見解少子化や婚姻減の問題を「女性の地方からの東京一極集中」と雑に考えがちだが、実態としては東京だけに流出しているわけではない。確かに東日本は東京圏への流出が多いが、中部は愛知、近畿中国四国は大阪、九州は福岡等それぞれのエリアでの大都市への流出の方が東京より多い。 そもそも、若い時に職や夢を追いかけて大都市へと若者が旅立つことを、地方が「出て行くな」と鎖国することが果たしてよいことなのだろうか。地方が考えるべきは、大都市への流出を防ぐとかではなく、むしろ地元を愛し、地元に残り続けて頑張る若者に何をしてあげられるかの方に真剣に向き合うことだろう。 ちなみに、一度流出してもUターンしてくる層も一定数いる。社人研人口移動調査によれば、出生地に居続ける+Uターン組を合わせれば、概ね5-6割はなんだかんだ出生地居住に落ち着く。出て行ったきり戻ってこない地域こそ今の自分達に何が足りないのかを考えるべきだろう

コメンテータープロフィール

荒川和久

独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

広告会社において、数多くの企業のマーケティング戦略立案やクリエイティブ実務を担当した後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げ独立。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者としてメディアに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』『結婚滅亡』『ソロエコノミーの襲来』『超ソロ社会』『結婚しない男たち』『「一人で生きる」が当たり前になる社会』などがある。

荒川和久の最近のコメント