補足水生昆虫は特に環境変化に弱いと言われていますね。大型の水生昆虫の代表格のタガメとゲンゴロウが激減して、絶滅危惧種扱いになっているのは象徴的現象です。一度汚染された水域の生態系を元に戻すのは、非常に難しいし、水中の状況は確認しづらいので変化に気付きにくい。それに水生昆虫は子どもたちにあまり人気がない(人気沸騰で乱獲されても困るが)ので、保護の気運が盛り上がりにくいかもしれません。ゲンゴロウ、タガメの仲間(コオイムシとかミズカマキリとか)、ヘビトンボの幼虫、ホタルの幼虫、ヤゴなど、水生昆虫には肉食のものが多いので、飼育・研究が難しいという点も、保護が話題になりにくい一因かも。水辺の自然環境よりも、治水の方が人間にとって重要視される傾向が強いので、水生昆虫にとっては厳しい環境が続きそうです。
コメンテータープロフィール
天野和利(あまのかずとし)。時事通信社ロンドン特派員、シンガポール特派員、外国経済部部長を経て現在は国際メディアサービス班シニアエディター、昆虫記者。加盟紙向けの昆虫関連記事を執筆するとともに、時事ドットコムで「昆虫記者のなるほど探訪」を連載中。著書に「昆虫記者のなるほど探訪」(時事通信社)。ブログ、ツイッターでも昆虫情報を発信。
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