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天野和利

天野和利認証済み

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時事通信社・昆虫記者

報告

補足冬の虫探しの目玉であるフユシャク(冬に成虫が発生するシャク蛾の仲間)のメス(翅が無かったり飾り程度に退化していて蛾とは思えない姿が魅力)を見つけるには公園の散策路の手すりが便利。羽化したメスの成虫が、木に上るつもりだったのに間違って手すりに上ってしまうと行き場所がなくなって、手すりの頂上などで立ち往生してしまいます。そこにオスが飛んできて交尾することも。翅がなく目立たないフユシャクのメスを樹上で発見するのは至難の業なので、昆虫記者がフユシャクのメスを探す際のメインフィールドは手すりです。オスは冬の公園のトイレにたくさんいます(夜に灯火に誘われたものです)。それ以外では、フタスジヒラタアブの幼虫を真冬の手すりで良く見かけます。手すりの上を歩くイモムシを待ち伏せしているのです。でもあまりに見た目が悪いので、このアブの幼虫を見たいという人はほぼ皆無です。

コメンテータープロフィール

天野和利(あまのかずとし)。時事通信社ロンドン特派員、シンガポール特派員、外国経済部部長を経て現在は国際メディアサービス班シニアエディター、昆虫記者。加盟紙向けの昆虫関連記事を執筆するとともに、時事ドットコムで「昆虫記者のなるほど探訪」を連載中。著書に「昆虫記者のなるほど探訪」(時事通信社)。ブログ、ツイッターでも昆虫情報を発信。

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