PEOPLE 1 アニメ『チェンソーマン』EDが話題 23年要注目の新鋭の“誰かに語りたくなる音楽”
新曲「DOGLAND」が人気TVアニメ『チェンソーマン』EDテーマに起用される
ロックバンドPEOPLE 1(ピープルワン)への注目度が急上昇している。メンバーはすべての楽曲を手がけるDeu(Vo,G,B,Other)を中心にIto(Vo,G)、Takeuchi(Dr)の3ピースバンドで、Deuが手がける様々なジャンルの音楽が交差し生まれる、中毒性のあるその独特の温度感の音楽は、10~20代から絶大な支持を得ている。その勢いを感じさせてくれるのが、新曲「DOGLAND」(12月14日配信)が、人気テレビアニメ『チェンソーマン』のエンディング・テーマに起用されていることだ。
Eve、Vaundy、マキシマム ザ ホルモン等、人気アーティストが集結した週替わりEDテーマ
アニメ『チェンソーマン』は「少年ジャンプ+」(集英社)で連載、累計発行部数2千万部を突破している、藤本タツキによる同名漫画が原作で、『呪術廻戦』や『進撃の巨人 The Final Season』を手掛け、国内外から高い評価を得ているスタジオ、MAPPAがアニメーションを制作している。そして同アニメのエンディングテーマは週替わりということでも話題を集め、どのアーティストがどの話数を担当するかは、OAまで情報公開されない。ano、Eve、Aimer、Kanaria、syudou、女王蜂、ずっと真夜中でいいのに。、TK from 凛として時雨、TOOBOE、Vaundy、マキシマム ザ ホルモンという人気アーティスト達が担当し、先日第10話のEDテーマとしてPEOPLE 1の新曲「DOGLAND」が放送内で解禁され、大きな反響があった。
原作ファン、アニメファン、音楽ファンが大注目
原作ファン、アニメファンはもちろん、音楽ファンにとっても見逃せない作品となっている『チェンソーマン』に、PEOPLE 1の音楽が与えたインパクトの大きさは、YouTubeで公開されている第10話のノンクレジットエンディング 映像の250万回を超える再生回数(12月26日現在)と、「元々高かった期待値を上回る神曲…」「今までのEDの中で一番好き。永遠に聞ける」「PEOPLE 1の持ち味の “終盤の疾走感”を映像込みで存分に活かしてて感動した」といった視聴者のコメントからも伝わってくる。どこか不穏な空気を漂わせるダークな世界観から一転、クセになるサビでの転調から、空気を切り裂くようにさらに疾走感が増していくドライブ感は一度聴くとやみつきになる。爆発力。そう、このバンドが持つ中毒性は聴き手を一緒に“連れて行く”爆発力の凄まじさがひとつの大きな武器だ。
そして「DOGLAND」でも感じさせてくれる退廃的な空気感と世界観は、今年リリースされた配信限定シングル「銃の部品」(モード学園CMソング)や、これまでに発表した楽曲にも通じるこのバンドの“匂い”でもある。そこには楽曲を手がけるDeuの精神性が昇華されている。突き刺さる言葉とジャンレスな音楽がもたらす独特の“匂い”が、“エモさ”を生み出している。
PEOPLE 1は2019年末にYouTubeチャンネル、SNSのアカウントが作成され、一躍注目を集めたのは、YouTube上で公開した「フロップニク」のMV動画が、耳のいい音楽ファンの心を掴んだ。イラストレーター・coalowlが手掛けたリズム系ゲームのパロディの絵を組み合わせた独創的な構成の画と、ファンキーなサウンドはもちろん、言葉から生み出されるリズムが重なって、圧倒的な没入感を作り出し、現在までに約240万再生という数字を叩き出している。
ノリが違うツインボーカルが生み出すグルーヴとエモさ
彼らは現在までに『大衆音楽』(2020年)、『GANG AGE』(2020年)、『Something Sweet, Something Excellent』(2021年)という3枚のEPと、1stフルアルバム『PEOPLE』(2021年)を発売している。デジタルでの楽曲配信からキャリアをスタートさせた彼らは、生演奏と打ち込みを自在に横断し、さらに曲によって、中毒性のあるハスキーな声のDeuと、爽やかな声が魅力的なItoの、全く系統とノリが違う2人のボーカルが担当することによって、違うグルーヴが生まれてくる。“エモさ”と90年代〜2000年代のロックのノリを交錯させ、どこか“懐かしさ”も感じさせてくれる。
誰かに語りたくなる音楽、誰かに話したくなるアーティスト
人気曲の「常夜燈」(『GANG AGE』に収録)は、ゴスペル、R&Bのテイストを取り込んだ優しいメロディが印象的で、「113号室」(『Something Sweet, Something Excellent』に収録)はローファイなビートに気だるさを感じるラップが乗り、やるせなさや哀愁、無力感が漂ってきてクセになる。「東京」(『大衆音楽』に収録)はノスタルジックな雰囲気のギターフレーズ、レトロなバンドサウンドにItoの透明感のありながら人間臭い歌声とコーラスが重なるラブソング、「BUTTER COOKIES」(『GANG AGE』に収録)は、Deuが影響を受けたというザ・ブルーハーツを彷彿させる、シンプルなバンドサウンドの青春ロック感が漂う。この“蒼さ”は「イマジネーションは尽きない」(『GANG AGE』に収録)にも通じるものがある。
2021年10月には「怪獣」をリリース。コミカルな曲調が一度聴くと耳から離れないPEOPLE 1流のミクスチャーロックだ。11月には1stアルバム『PEOPLE』をリリース。リード曲「魔法の歌」MVはその制作過程の動画がTikTokに数パターン投稿されている。さらに2022年は6月に「紫陽花」(NHK夜ドラ『カナカナ』主題歌)をリリース。Deuの唯一無二の独創的な詩世界を、Itoの切ないボーカルがさらに膨らませる。9月には話題の高校生シンガー・きのぽっぽをゲストボーカルに迎えたデュエットソング「Deadstock feat. きのぽっぽ」を配信リリース。Ito×きのぽっぽのエモーショナルな掛け合いが、新しいPEOPLE 1を感じさせてくれる。
そして12月14日に「DOGLAND」配信リリースし、ソニー・ミュージックからメジャーデビューとなった。計算し尽くした上で崩している――そう言いたくなるほど、Deuの哲学が一曲の隅々にまで行きわたっている。一曲一曲様々な角度からアプローチし、変化に富み、まさに“極上のカオス”だ。その作品性は誰かに語りたくなる音楽であり、誰かに話したくなるアーティストだ。
PEOPLE 1は、2022年12月時点でYouTubeチャンネル登録者数は約18万人、公開されたMVの総再生回数は3,800万回を超えている。12月25日に公開された「DOGLAND」のMVも、早くも50万回視聴を超え、さらに伸びている(12月26日現在)。2023年大きな飛躍が期待できるアーティストだ。