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アン・シネが日本で奮闘するなか、韓国では“次世代セクシークイーン”がシード権を失い脱落

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真提供:カン・ミョンホ)アン・シネ

日本女子ツアー最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」はテレサ・ルーが優勝。注目の賞金女王レースは、鈴木愛がマネークイーンに戴冠したことで今季の幕を閉じた日本女子プロゴルフツアー。賞金女王争いは最後の最後まで話題になったが、その陰で来季ツアーの出場権をかけた戦いが繰り広げられている。

QTに挑んでいるセクシークイーン

注目は、“セクシークイーン”ことアン・シネだ。

アン・シネは、来季の出場権をかけて「クォリファイングトーナメント(QT)」に出場している。11月24日に行われた「サードQT」(A地区)を無事8位で通過し、11月28日から「ファイナルQT」に駒を進めている。

以前アン・シネにインタビューした際、自身の日本ツアー挑戦を「10点満点中7点」と話していた。

(参考記事:【韓国独占取材】アン・シネが自己採点と日本のゴルフ文化について率直に語った!!

フル出場資格を得ることができなかったことも減点の一因のようだが、来季こそフル出場資格を獲得してほしいと願っているのは、筆者だけではないだろう。

韓国の“次世代セクシークイーン”が…

そんなアン・シネの本国であり、日本女子ツアーよりも一足先に最終戦を終えた韓国でも、来季シード権をかけた激しいサバイバルが繰り広げられた。

KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)ツアーは、賞金ランキング60位以内に入れば来季ツアーの年間シード権が獲得できるのだが、そのシード権争いは激しい。例えば、2017年シーズンの新人賞対象者20人のうち1部ツアーの成績でシード権を確保したのは、チャン・ウンス、パク・ミンジ、キム・スジ、ユ・ヒョジュの4人のみだ。

生き残りをかけた戦いには、ユ・ヒョンジュも参加している。そのルックスと美ボディで“次世代セクシークイーン”と評され、一部のゴルフファンの間では「アン・シネを超える逸材」という声が出るほど高い人気を誇る選手だ。

(参考記事:写真30連発!! “次世代セクシーゴルファー”ユ・ヒョンジュは、アン・シネを超えられるか

ただ、日本女子ツアーのファイナルQTに進んだ元祖セクシークイーンと、ユ・ヒョンジュは対照的な結果になっている。

そもそもユ・ヒョンジュは韓国女子ツアーに計23試合に出場したが、最高順位はアン・シネがホステス・プロを務めた『MYムンヨン・クイーンズパークチャンピオンシップ2017』の25位だ。

(参考記事:写真20連発!! 韓国で“ホステス・プロ”を務めたアン・シネに完全密着!!

予選落ちも多く、賞金ランキングは100位に終わった。そして「2018正規ツアー・シード順位戦」(11月21~24日)でも結果を残せず、来季は2部ツアーへの降格が決まってしまった。

韓国1位が世界1位

“8頭身美女ゴルファー”として日本で活躍するユン・チェヨンは以前、インタビューで「韓国の女子ツアーは特定の選手だけがうまいのではなく、1位~60位までみんなうまい」と話していた。

その言葉を証明するかのように、昨年の韓国女子ツアー賞金女王パク・ソンヒョンは、今季の米女子ツアーでは2勝をあげて、新人賞、年間賞金、年間最優秀選手を獲得している。女子ゴルフ界においては「韓国のトップ=世界のトップ」となっているわけで、韓国女子ツアーのレベルの高さが伝わってくる。

いずれにせよ、ツアー最終戦が終わった今だからこそ、アン・シネの今後に注目したいところ。昨日のファイナルQT初日では61位と出遅れたが、巻き返しなるか。

次世代セクシークイーンが降格となっただけに、元祖セクシークイーンには是が非でもフル出場権を獲得してほしいものだ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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