危機の韓国サッカーW杯予選3連勝の「反撃」、ブーイングも消えたホン・ミョンボ監督は何を語ったのか
ホン・ミョンボ監督率いる韓国代表は昨日10月15日、龍仁(ヨンイン)ミルスタジアムで行われた北中米W杯アジア最終予選の第4節でイラク代表に3-2で勝利した。
9月はホーム初戦でパレスチナと引き分け、自国ファンからブーイングを浴びる異例の事態となった韓国だが、10月シリーズは敵地で2-0と勝利したヨルダン戦に続き連勝に成功。これで最終予選3連勝とし、3勝1分の勝ち点10でグループB単独首位に浮上した。
(参考記事:韓国代表、自国で“ブーイングの嵐”に選手が自制求める異例事態…「応援してほしい」)
結果的にイラク戦ではホン・ミョンボ監督の采配がすべて的中したと言える。
指揮官はヨルダン戦から先発を2枚入れ替えた。FWチュ・ミンギュ(蔚山HD FC)の代わりにFWオ・セフン(FC町田ゼルビア)を1トップに据え、負傷離脱となったMFファン・ヒチャン(ウォルヴァーハンプトン)の代役にはMFペ・ジュノ(ストーク)を起用した。
そして、この2人が韓国に先制ゴールをもたらした。前半40分、ペ・ジュノがペナルティエリア内で冷静にラストパスを送り、最後はオ・セフンが左足で押し込んだ。オ・セフンはこれがA代表初ゴールとなった。
後半には、オ・セフンとペ・ジュノに代わって投入されたFWオ・ヒョンギュ(ヘンク)とMFムン・ソンミン(全北現代モータース)も躍動。1-1で迎えた後半29分、左サイドでのムン・ソンミンのドリブル突破が起点となり、オ・ヒョンギュが最終予選2戦連発となる勝ち越し弾を突き刺した。
ホン・ミョンボ監督は試合後、「ペ・ジュノは初の先発出場だった。緊張感があったのだろう。『いつも通り気楽にしろ』と伝えた。オ・セフンには『力を抜いて』と伝えた」とし、「(交代の)タイミングは普段よりも少し早く準備をしている。それが上手く合っている。先発選手も良かったが、後半に交代で入った選手が献身的にプレーをしてくれた」と選手たちを称えていた。
試合後会見での指揮官との一問一答は以下の通り。
―勝利の感想は。
「今日はある意味、今年で最も重要な試合だった。勝利できて嬉しい。選手に『おめでとう』と伝えたい。長い時間ではなかったが、短い時間で見せてくれた姿はとても良かった。結果的に2勝で締めくくることができた。これからは所属チームに戻り、それぞれが自分の役割を果たさなければならない」
―先発起用したオ・セフンとペ・ジュノが先制点を生み出した。後半には途中出場のムン・ソンミンとオ・ヒョンギュが追加点をもたらしたが、どのような指示を出したのか。
「ペ・ジュノは初の先発出場だった。緊張感があったのだろう。『いつも通り気楽にしろ』と伝えた。オ・セフンには『力を抜いて』と伝えた。(交代の)タイミングは普段よりも少し早く準備をしている。それが上手く合っている。先発選手も良かったが、後半に交代で入った選手が献身的にプレーをしてくれた」
―3得点を決め、支配率も高かったが、シュート数はイラクよりも少なかった(韓国が7本、イラクが8本)。その理由は。
「裏抜けが少なかった。我々が良かった試合では裏抜けが多かったが、(イラク戦では)足りなかった。すべての選手がボールに向かってパスを受けようとしたが、スペースへの裏抜けを狙わなければならない。結果的にボールの支配率は高かったが、効率的には作ることができなかった」
―2失点はしたが、ヨルダン戦で安定した守備を見せた。今回も最後の失点が出るまでは問題なかった。キム・ミンジェの新しいパートナー、チョ・ユミンの活躍が支えになったのか。
「チョ・ユミンは今回の2試合で上手くプレーしてくれた。今日の失点は守備組織の問題というより、集中力の問題だと思う。(後半の)セットプレーもそうだし、最初の失点もなくても良い場面だった。もっと発展していかなければならない。もちろん、チョ・ユミンが今回の2試合で上手くやってくれたが、11月にどの選手がその場に立っているかはわからない。すべての選手が競争しなければならない」