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イタリア代表、「本来の我々のレベル」で日本代表に2度も負けたくない。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
タックルされながらパスをつなぐプレーも脅威。(写真:アフロ)

 同じ相手に2度も負けたくない。

 ラグビーのイタリア代表は6月16日、兵庫・ノエビアスタジアム神戸で日本代表と激突。遡って9日には、大分銀行ドームで同カードを17-34で落とし、ゲームキャプテンのレオナルド・ギラルディーニは「先週のパフォーマンスには満足していません」。15日、会場での前日練習後にリベンジへ意気込んだ。

 イタリア代表は欧州6か国対抗戦に出場する強豪も、来日後は日本代表の効果的なキックに後退させられるなどして徐々に疲弊。蒸し暑いスタジアムで、何度も手に膝をついていた。

 再戦に向け、イタリア代表は自軍のパフォーマンスを見つめ直したという。どんな日々を過ごしてきたのだろうか。

 以下、共同取材時の一問一答の一部。

――前回の課題、今週の修正点、試合への意気込みを。

「先週のパフォーマンスには満足していません。特にディフェンスが不十分で、セットピース(スクラム、ラインアウトなど攻防の起点)も完ぺきに程遠い。その点を練習しました。今週は、本来の我々のレベルでプレーできるよう確認してきました」

――日本代表陣営は、雪辱を晴らしにかかるイタリア代表を警戒していました。

「テストマッチだからいつでも勝ちたい。日本代表もそうでしょうが、我々もそうです。選手にとっては、自分たちの本来のプレーができれば勝てると思っている。コナ・オシェーヘッドコーチは、我々に本来のプレーをさせるための準備をするのがコーチの仕事だと言っています。一方、我々は準備内容をパフォーマンスに繋げる責任がある」

――先週に続き、ドーム型のスタジアムです。

「先週の大分は湿度が高かった。ただ、ここは空調が効いているのがいいですね(関係者によればただ換気しているだけで、空調は効いていない)。こういうスタジアムは過去経験していますし、全般的に素晴らしいスタジアム。湿度の変化がないのはいいこと」

――フォワードが激しくぶつかる展開にしたいか。

「決して1つのことだけをするわけではない。ラグビーにおいてパーフェクトはありませんが、パーフェクトにするために努力をしていきたいです。前回はディフェンスが不十分なうえ、アタックでは相手陣地22メートルエリアで簡単にボールを渡しすぎた。トライができなかった。次はチャンスをスコアに繋げることがマストだと考えてやっていきます。ラインアウトも修正しなくてはならない」

 イタリア代表が「簡単にボールを渡しすぎた」とする場面は、日本代表の防御が奏功したシーンとほぼイコールで結ばれる。体格に上回るイタリア代表としては、序盤から激しくプレッシャーをかけて得点を重ねたいところだろう。少なくとも日本代表陣営は、かような展開を予想している。

 スタミナで勝る日本代表としては、序盤のフィジカルバトルを互角以上でしのいで初戦のように戦略的に勝ちたい。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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