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京大からソフトバンク入団、水口創太「満点快投」の復帰マウンド。148キロ3者三振!

田尻耕太郎スポーツライター
復帰登板した水口創太

【5月9日 3軍交流戦 ソフトバンク5-4香川オリーブガイナーズ タマスタ筑後】

 右膝を痛めて昨年以来実戦から離れていた福岡ソフトバンクホークス・水口創太投手が復帰登板した。

 7回表から2番手でマウンドに上がると“満点快投”を披露した。1人目の打者を直球で追い込んで最後はスライダーで空振り三振。2人目もスライダーを決め球に3球三振。そして、3人目もあっさり追い込むと3球目のこの日最速148キロ直球で見逃し三振に仕留めた。

 水口は「痛みなくしっかり投げられたことが良かったです。初めから全力で投げられました」と話し、「これ以上ない結果だったと思います」と笑みを浮かべた。

復帰登板で快投して笑顔でベンチに戻る水口(右)。左は加藤晴空
復帰登板で快投して笑顔でベンチに戻る水口(右)。左は加藤晴空

 今季がプロ2年目の育成右腕。京都大学医学部の出身で、2022年育成ドラフト7位でソフトバンク入り。京大からドラフト指名された史上2人目の選手で、同大医学部出身は初として大きな話題を呼んだ。さらに入団1年目のスタートは卒業試験のためキャンプインが遅れたり、キャンプ途中も理学療法士の国家資格試験を受けるために一時チームを離れるなど、プロ野球と勉学の両立を行った時期もあった。そして、理学療法士の試験は見事に合格した。

 昨年は1、2軍を通じて公式戦登板はなく、主に3、4軍戦が主体の非公式戦で16試合に登板。15回2/3を投げ、1勝0敗、防御率6.32の成績を残していた。

「今日は投げていくうちに自分の感じが出せて、球速も上がってきました。150キロ以上を出せるようにしたい」

 当面の目標は怪我の再発防止と今年中に2軍公式戦のマウンドに上がること。これまで勉強でも野球でも目標設定を行って、それを何度もクリアして夢を叶えてきた。そのたしかな成功体験が水口の野球人生を後押ししていくに違いない。

先発は福岡高校出身の井崎、6回無失点

【5月9日 交流戦(練習試合) タマスタ筑後】

香川     `000000004 4

ソフトバンク `010000310 5

※特別ルール

<バッテリー>

【香】田代、青山、香川、水野、和泉――磯村、大輔

【ソ】井崎、水口、ハモンド、風間、佐藤琢――盛島、加藤晴

先発した井崎
先発した井崎

<本塁打>

なし

<スタメン>

【香】6新居 4坂東 7田中力 D大西 3松山 8置鮎 9嶋本 5山本 2磯村

【ソ】8重松 Dオスーナ 9山本 7石塚 2盛島 6勝連 4伊藤 5桑原 5佐倉

<得点経過>

2回裏【ソ】伊藤が先制犠飛(ソ1-0香)

7回裏【ソ】山本の適時内野安打などで追加点(ソ4-0香)

8回裏【ソ】佐倉の二塁打から重松が適時二塁打(ソ5-0香)

ルーキー佐倉が3安打猛打賞の活躍。前日も2安打
ルーキー佐倉が3安打猛打賞の活躍。前日も2安打

9回表【香】風間が乱調(ソ5-4香)

(写真はすべて筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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