今週末に行きたい京都・洛南の「桜名所」をご紹介
まずは京阪電車で石清水八幡宮駅へ。男山へのケーブル乗り場の桜、山上にいくと、エジソン記念碑前の桜、石清水八幡宮の本殿手前に1本の桜があり、実は知る人ぞ知る隠れた桜スポットといえる。
この石清水八幡宮駅周辺で今の時期といえばやはり「背割堤の桜」だ。桂川、宇治川、木津川の三川合流地点手前に造られた堤に、1970年代に植えられた1.4キロ、220本の圧巻の桜並木は、今やすっかり京都の桜名所として定着。こちらの桜まつりは、今年は中止だが、散策は可能なのでぜひお薦めしたい。
続いて京阪電車の中書島駅で降りると徒歩5分で長建寺へ。「伏見の弁天さん」で親しまれる真言宗のお寺の境内は、佐野藤右衛門氏寄贈の桜など、まさに桜で埋め尽くされている。そして門前は伏見観光船・十石舟の出発点となっており、今の時期は船からの景色として「桜と新緑の柳と酒蔵」がセットで楽しめる。
再び京阪電車に乗って墨染駅へ。徒歩3分で到着する墨染寺(ぼくせんじ)は、通称「桜寺」と呼ばれる桜の名所。中でも境内に咲く「墨染桜」は、平安中期、藤原基経の死を悼んで上野峯雄(かんつけのみねお)が「深草の野辺の桜し心あらば今年ばかりは墨染に咲け」と詠んだところ、墨染色に咲いたという伝説の桜。現在は世代交代の時期だが、豊臣秀吉も愛したという伝説の桜の今後の成長が楽しみだ。
このエリアには琵琶湖疏水も流れており、墨染発電所周辺の桜は見応えがあるので立ち寄ってみるのもいいだろう。付近はかつての花街で、大石内蔵助も遊んだ橦木町のエリアでもある。
その他、以前にこの記事でも紹介した伏見桃山城運動公園の桜も、保存された伏見桃山城の足下を包むように咲いており、ぜひ桜散策を楽しんで欲しい。