海老のしっぽはどうする?「時価」の値段をきくのはNG?寿司店での素朴な疑問を解決!
カウンターで職人さんが握ってくれる寿司専門店は、独特のマナーがありそうで「ちょっぴり緊張する」という声も耳にします。
そこでこの記事では、お寿司をいただくときに迷いがちな、知っておきたいポイントについて、お伝えします。
何からオーダーすればいい?
結論からいえば「食べたいものからオーダーすればOK!」です。
一般的には、白身魚など淡白なものから、赤身や雲丹など濃厚なものへと進むのがおいしく食べるコツ、といわれています。しかし、この食べ方に囚われる必要はありません。「食べたいものを、食べたいように楽しんでほしい」と考える職人さんも多いです。
手と箸、どちらで食べる?
箸で食べるのか、それとも、箸で食べるのか。
これも「どちらでもOK!」なのです。
ただし、箸と手、交互に食べるのは避けたいもの。途中で変えないようにしましょう。
手で食べるときは、親指、人差し指、中指の3本で、つまむようにして持ちます。人差し指で軽くネタを押さえれば、形が崩れず食べやすいです。
軍艦巻きは、どうやって醤油をつける?
海苔で巻かれた軍艦巻きは、海苔に醤油をつけましょう。軍艦巻きのネタは、雲丹やいくらなど、濃厚な味のものが多いので、少量の醤油でも、おいしくいただくことができます。
ガリに醤油をつけて、はけのようにネタに塗る、という説もありますが、ガリの風味がうつるのでお勧めできません。
海老のしっぽはどうすればいい?
食べ方に決まりがあるわけではありませんが、食べる前にしっぽを外したりせず、そのまま食べて歯で噛み切るのがスマートです。
残したしっぽは、片手で覆いながら、お寿司の皿の右上に置けばOKです。
「お愛想」や「あがり」などの言葉を使うのが粋?
「お愛想」や「あがり」など、寿司店での独特の言い回しのことを、符丁(ふちょう)といいます。
符丁はもともと、職人さん同士が使う隠語ですので、客側が使う必要はありません。
特に「お愛想」は「きれいに清算して、愛想をつかす」という意味もあったことから、使わないほうがいいですね。通常の飲食店同様「お会計をお願いします」と言えばOKです。
尚、「ネタ」や「シャリ」なども、本来は符丁なのですが、一般的になっている言葉ですので、あまり気にせず使ってもいいでしょう。
「時価」という表示、値段をきくのはNG?
値段が書いていない場合、金額を確認しても全く問題ありません。いったいいくらなんだろうと緊張してしまったら、おいしく食べることができないですよね。
とはいえ、何となく躊躇する気持ちもわかります。
予算内で楽しみたいという場合は、予約をして、電話で予算を伝えておくという方法もあります。
以上、寿司店で迷いがちなポイントについて、お伝えしました。お寿司はもともと江戸時代のファーストフードでしたので、明確な決まりがあるわけではありません。
職人さんや他のお客様への礼儀をわきまえつつも、楽しく食べてくださいね。
マナー・コミュニケーション研修講師
樋口智香子