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3月ダイヤ改正「特急おおぞら」停車パターン変更で、石勝線「青春18きっぷ」移動に影響 改善ありうる?

鉄道乗蔵鉄道ライター
新夕張駅に停車する特急おおぞら号(写真AC)

 JR北海道は、2025年3月15日に実施されるダイヤ改正の概要を発表した。このダイヤ改正では、現在、札幌駅を13時55分に発車している釧路行の特急おおぞら7号が、追分、新夕張、池田、白糠の各駅通過に改められ、帯広まで25分、釧路まで31分と大幅な時間短縮を図る。3月15日以降は、札幌駅の発車時刻は13時57分に改められ、帯広には16時18分、釧路には17時51分着となる。

 この特急おおぞら7号は、新夕張駅で1日わずか2.5往復しか運転されていない追分―新夕張間を走る普通列車に接続できる特急列車であったことから、同区間を走るほかの特急列車の停車駅に変更がなければ、青春18きっぷなどで石勝線を乗り通す場合には大幅な利便性の低下となる懸念があったことは、筆者の記事(3月改正「特急北斗・おおぞら」一部で時間短縮も、新夕張駅通過で「青春18きっぷ」で石勝線移動に変化?)で解説したが、今回の特急おおぞら7号の新夕張駅の通過に伴って、この1本前の特急おおぞら5号が追分駅と新夕張駅に停車することが明らかになった。

 新夕張―新得間には普通列車の運行がないことから、この区間内で乗り降りをする場合に限り、特急券が不要で特急列車に乗車できる特例が設けられている。現在、青春18きっぷなどを活用して普通列車をメインに札幌方面から帯広・釧路方面へ石勝線を乗り通す場合は、下記の2つのパターンが利用可能である。

<現行ダイヤ・パターン1>

・千歳 11:35 → 12:37新夕張 石勝線 新夕張行

・新夕張15:07 → 16:12新得  特急おおぞら7号 釧路行

<現行ダイヤ・パターン2>

・千歳 17:26 → 18:23新夕張 石勝線 新夕張行

・新夕張18:32 → 19:33新得  特急おおぞら9号 釧路行

 3月のダイヤ改正以降に新夕張駅に停車となる特急おおぞら5号の新夕張駅発車時刻は12時48分となることから、千歳駅を11時35分に発車する新夕張行の普通列車の時刻に大きな変更がなければ、接続の改善が期待できる。また、石勝線の千歳―新夕張間を走る普通列車は現行のキハ40・150形からH100形に更新され、所要時間は最大11分短縮されるというが、この改正により接続が改善され利便性が向上するのか、はたまた接続が考慮されないダイヤとなってしまうのか発表が待たれる。

3月15日ダイヤ改正以降の特急おおぞら・とかち号の時刻(JR北海道プレスリリースより)
3月15日ダイヤ改正以降の特急おおぞら・とかち号の時刻(JR北海道プレスリリースより)

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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