臭うときは裏返す!では泥汚れは?意外と知らない"靴下"の正しい洗い方
4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。
洗濯物中で、汚れやニオイが気になり、あまり触れたくないな…と思うのが、靴下ではないでしょうか。靴下は、洗濯機にポイっと放り込むだけでは、ニオイや黒ずみが残りやすいアイテムです。
今回は、靴下の汚れ・ニオイのお悩みに合わせたお洗濯術を解説します。
靴下の汚れが落ちにくい理由
靴下には、外側から付く汚れと身体から出る汚れの2種類の汚れが付着します。
この2つの汚れが足で踏まれ、押しつぶされ、繊維の奥に入り込んでしまうため、洗濯をするだけでは汚れを落とし切るのが難しいアイテムです。
外側から付く汚れは黒ずみの原因に
土・砂・泥などの汚れが外側から付着し、黒ずみの原因となります。
泥・砂は細かい粒子が繊維の中に入り込んだ不溶性の汚れです。
そのため、水や洗剤で浮かせて落とすことができず、繊維の奥から砂の粒子を揉み出す必要があります。
身体から出る汚れはニオイの原因に
汗・皮脂・角質などの汚れが内側に付着し、足の裏・靴内の湿気で雑菌が繁殖し、ニオイの原因となります。
足の裏には1平方cmあたり300個もの汗腺があり、多い時で1日に両足でコップ1杯分もの汗をかくと言われています。通気性が悪く、高温多湿になる靴の中は、雑菌が繁殖しやすい環境です。
しかも汗や皮脂の汚れは水に溶けにくい性質のため、洗濯機にかけるだけでは汚れを落とし切ることができません。落とし切れなかった汚れが、「蓄積汚れ」となりやすいのも特徴です。
このように靴下の汚れは、外側から付く汚れも、身体から出る汚れも、どちらも落としにくいため、汚れやニオイをしっかり落とすためには、洗濯前の一工夫が大切です。
ニオイが気になるときは裏返して洗濯を
靴下の臭いの原因は、汗や蓄積汚れで雑菌が繁殖したことによります。
洗濯で、蓄積汚れ・皮脂汚れ・雑菌を洗濯でしっかり落としましょう。その時に大切なのは、次の5つのポイントです。
- 靴下を裏返して洗う
- 皮脂汚れに強いアルカリ性の洗剤を使う
- 洗濯物の量は8割程に減らし、しっかり洗う
- すすぎは2回以上で、雑菌を残さない
- 洗濯後はすぐに干し、雑菌の繁殖を防ぐ
それでも臭うときはつけ置き洗い
洗濯してもまだ臭いが残るときは、お湯を使ったつけ置き洗いがおすすめ。
お湯を使うことで、洗剤の洗浄力が上がり、繊維に蓄積した汚れが溶け出しやすくなります。
アルカリ性粉洗剤を40度ほどのお湯に溶かし、30分~1時間ほどつけ置きをしてから、洗濯機にかけましょう。
泥汚れは水に濡らす前によくはたく
泥汚れを、いきなり水で濡らすのは絶対にNG!!
繊維の中に泥・砂の粒子が入り込み、取れなくなってしまいます。泥汚れのついた靴下の洗濯は次の手順で行いましょう。
- 靴下を乾かし、泥汚れをやさしくはたき落とす
- 汚れが気になるところに、液体洗剤を直接塗布
- 優しくもみ洗いをしてから洗濯機にかける
洗濯機にかけるときには、次の3つのポイントに注意しましょう。
- 洗浄力の高いアルカリ性の洗剤を使う
- 洗濯物の量は8割程に減らし、しっかり洗う
- すすぎは2回以上で、泥汚れをしっかりすすぐ
靴下だけでなく他の衣類に泥がついた時も、「水洗いしない」「はたく」「もみ洗いをする」ということが大切です。茶色いシミを残さないために、正しく洗濯をしましょう。
干すときは、履き口を上に
靴下を干すときは、履き口があるほうを上にして干しましょう。
逆さまに干すと、水の重みでゴムが伸びてしまいます。
靴下は、丸まったまま洗濯機にかけてしまうことも多いと思います。それでは、ただでさえ落ちにくい靴下の汚れを落とすことができず、汚れが蓄積してしまいます。
ニオイが気になるときは裏返し、汚れが気になるときには表のまま洗濯機にかけるようにするだけでも、汚れ落ち・ニオイ落ちが格段に変わってくるので、是非試してみてくださいね!