お雑煮のお餅をきなこに入れちゃう?!奈良県の郷土食「きなこ雑煮」はひとつで二度美味しい冬の郷土食
もうすぐ鏡開きですね。いくら冬場は乾燥しているとはいえ、カビがはえてしまった…というご家庭はありませんか?(我が家もその経験ありです)最近では、搗いたお餅を鏡開き用にあらかじめ取って置き、ジップロック等へ密封して冷凍なさるというところも多いそうです。また、乾燥してひび割れてしまったものはおかきとして揚げたてをいただくのも乙なもの。
さて、鏡開きをしたお餅は各ご家庭でそれぞれの食べ方があるかと思いますが、お雑煮もその代表格のひとつ。全国各地、お出汁や具材、そしてお餅の形も実にさまざま。今回は一風変わった、それでいて美味しい奈良県の「きなこ雑煮」をご紹介。
奈良県の盆地一体、京都の木津川市、三重県伊賀市の知人もこの食べ方をしていたといっていました。別名「大和の雑煮」と呼ばれることもあります。
材料は丸餅のほか、大根や金時人参、里芋といった根菜類のほか、木綿豆腐も加えるところがあるということ。おめでたい紅白の彩りかつ、体が温まるような具材中心ですね。お味噌はまろやかな白味噌を使用し、だし汁仕立ての優しい味わい。
と、ここまでは一般的な関西のお雑煮といったところですが、本番はここから。お椀の中のお餅を取り出し、別添えされているきなこのお皿へ躊躇することなくダイブ。こちらのきなこにはお砂糖が入っており、いわゆる安倍川餅のようなスタイル。どの程度きなこをまぶすかはそれぞれお好みだそうで、ちょっとだけつけて食べてから全体にまぶすという方からはじめから全体にまんべんなくまぶすという方も様々。今回は奈良県出身の友人のアドバイスに従い、たっぷりと全体がきつね色になるまでまぶします。
なるほど…!味わいに違和感は、全くありません。ほんのり塩気を孕んだお餅はしっとり、とろりとしていますが、そのぶんきなこが吸いつくので、甘いお餅としょっぱいお雑煮の汁と交互にいただくことで、飽きることなく食べられます。
お正月太り解消のため、お餅は1個だけ…というのはちょっと置いといて。ぜひ、2個3個とお餅を入れていただき、甘いとしょっぱいのコンビネーションを思う存分味わっていただきたいと思います。
お雑煮の文化って、本当にユニークですね。
<奈良まほろば館 Cafe&Barまほら>
公式サイト(外部リンク)
東京都港区新橋1丁目8-4 SMBC新橋ビル1F
03-6263-9656
11時~20時(ラストオーダー19時)
定休日 年末年始