エンジェルスがトラウトを「10日間の故障者リスト」から「60日間の故障者リスト」へ移した理由
6月28日、ロサンゼルス・エンジェルスは、マイク・トラウトを「10日間の故障者リスト」から「60日間の故障者リスト」へ移した。トラウトが「10日間の故障者リスト」に入ったのは、5月18日だ。前日の試合で、1回裏に右のふくらはぎを痛め、2回表の守備にはつかなかった。
これにより、トラウトの復帰は7月17日以降となった。7月13日に行われるオールスター・ゲームにも、出場はしない。ファン投票で選ばれ(まず間違いない)、ユニフォームを着てクアーズ・フィールドに姿を見せるだろうが、プレーすることはない。
もっとも、「60日間の故障者リスト」に入ったことは、回復の遅れを意味するわけではない。「10日間の故障者リスト」に入ったままでも、オールスター・ブレイク前の復帰はなかっただろう。
「10日間の故障者リスト」に入っている選手は、試合に出場できる26人のアクティブ・ロースターには数えられない――代わりの選手をロースターに入れることができる――が、アクティブ・ロースター入りの前提となる40人ロースターには含まれる。一方、「60日間の故障者リスト」にいる場合、アクティブ・ロースターだけでなく、40人ロースターにも数えられない。
ジャスティン・アップトンが腰を痛め、6月25日に「10日間の故障者リスト」に入った際、エンジェルスはAAAにいたキーン・ウォンを昇格させた。その3日後、エンジェルスはウォンをAAAへ戻し、AAAからスコット・シェブラーを昇格させた。シェブラーがアップトン(とトラウト)と同じ外野手であるのに対し、ウォンは外野も守れる二塁手だ。ただ、昇格する前から40人ロースターにいたウォンと違い、シェブラーは40人ロースターに入っていなかった。このままでは、昇格させられない。エンジェルスはトラウトを「60日間の故障者リスト」へ移し、40人ロースターの枠を一つ空け、そこにシェブラーを入れた。
なお、開幕当初の外野は、左から右へ、アップトン、トラウト、デクスター・ファウラーの3人が守っていた。このトリオが、再び揃うことはない。ファウラーは4月9日に左膝を痛め、その翌日、「10日間の故障者リスト」に入った。検査の結果、前十字靭帯を損傷していて今シーズンはプレーできないことがわかり、4月13日に「60日間の故障者リスト」へ移された。