子供達はテレビのインターネット機能で何をしているのだろうか(2023年公開版)
今やテレビでもインターネットの利用ができるのは当たり前の時代。それではインターネット接続ができるテレビで、子供達は具体的にどのようなことをしているのだろうか。内閣府が2023年3月に確定報を発表した「令和4年度青少年のインターネット利用環境実態調査」(※)の調査結果から確認する。
次に示すのは主要なインターネットへの接続が可能なテレビ(以後単にテレビと表記)を使ってインターネットを利用している人における、具体的な利用状況。数字が無い欄は回答者が皆無であることを意味する。
もっとも多い利用内容は動画視聴で、74.5%の人が動画視聴をしていると回答している。次いでニュース(視聴)の43.8%、音楽視聴の25.5%。ゲームは9.6%にとどまっている。テレビでコミュニケーション(メール、掲示板やソーシャルメディアの読み書きなど)をする人はほとんどいないが、テレビは普通リビングなど家族が集まる場所に設置されており、プライバシーの類は守られないことを考えれば、値の低さも容易に理解はできよう。
これを全体比で算出したのが次のグラフ。上記が「テレビでインターネットを利用する人における利用実情」であるのに対し、これは全体に占める割合。例えば動画視聴の項目は41.7%とあるので、小中高校生全体の41.7%は、テレビで動画視聴をしている形となる。子供達の実態を全体的に見る時に役立つ値といえる。
動画視聴以外にもニュースが24.5%と2割超え、音楽視聴は14.3%と1割超え。テレビによるインターネットは、大体この3項目の用途に利用されていると見ればよいだろう。
なお高校生に限定して計算し直すと次の通りになる。
高校生全体の38.2%はテレビで動画視聴をし、23.2%がニュースを視聴、13.2%が音楽視聴をしている。ゲームをする人は4.0%。そのまま社会人となり、あるいは大学に進学する、成人間近な高校生たちが、少なくとも現状ではこのような状況にあることを、再認識させられる次第ではある。
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※令和4年度青少年のインターネット利用環境実態調査
2022年11月3日から12月12日にかけて2022年11月1日時点で満10歳から満17歳までの青少年とその同居保護者それぞれ5000人に対し、調査員による個別面接聴取法(困難な場合は訪問配布訪問回収法やウェブ調査法も併用)で行われたもの。回答側の事情次第で郵送回答法を併用している。有効回答数は青少年が3230人(うちウェブ経由は450人、郵送回収法は222人)、保護者は3276人(うちウェブ経由は491人、郵送回収法は236人)。
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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。
(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。
(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。