ドラフト全体1位の故障が、ドラフト全体1位のトレードを呼ぶ!?
ポストシーズン進出をめざし、トレード市場で「買い手」として動くのか、それとも「売り手」に回るのか。ワシントン・ナショナルズの立場は微妙だ。7月27日を終えた時点の勝敗は、52勝51敗。ナ・リーグ東地区では首位から6ゲーム差の3位にいて、ワイルドカード・レースでは2位と4ゲーム差の6位タイに位置する。
まだ白旗を掲げるほどではないが、スティーブン・ストラスバーグが故障者リストに入っていた6月10日から7月19日まで、ナショナルズは11勝22敗だった。ストラスバーグは7月20日に復帰したものの、1試合に投げただけで、7月25日に故障者リストへ戻った。最初は肩、2度目は首だ。マックス・シャーザーに次ぐ――本来なら両エースとなるべき――投手のシーズン2度目の故障とともに、チームはさらに沈んでいく可能性もある。
ドラフト全体1位の故障が、ドラフト全体1位のトレードを呼ぶことになるかもしれない。
2009年と2010年のドラフトで、ナショナルズはいずれも全体1位の指名権を持っていた。2009年はストラスバーグ、翌年はブライス・ハーパーを指名した。2人のうち、ストラスバーグとは2年前に7年1億7500万ドル(2017~23年)の延長契約を交わしたが、ハーパーは今シーズン終了後にFAとなる。
ナショナルズがハーパーを放出すると決めた場合、欲しがる球団はいくつかあるだろうが、今オフのFA市場に登場する大物2人が、その前にチームメイトとしてプレーすることもあり得る。NBCのマイケル・ドゥアルテによると、ロサンゼルス・ドジャースはハーパーのトレードの可能性について、調べているという。すでにドジャースは、ボルティモア・オリオールズからマニー・マチャドを獲得している。