テオがクオリファイング・オファーを受け入れてドジャースに残留する可能性は0%!?
11月4日、10球団が計13人に対し、クオリファイング・オファーを申し出た。
クオリファイング・オファーは、FAとなる直前にその選手を保有していた球団が提示できる、1年間の再契約だ。年数だけでなく、その金額も、年俸上位125選手の平均と決まっている。今オフのクオリファイング・オファーは、1年2105万ドル(2025年)だ。
FAのなかでも、過去にクオリファイング・オファーを申し出られたことがなく、直近の1シーズンを通して同じ球団に在籍していた選手が対象となる。例えば、ロサンゼルス・ドジャースは、ジャック・フレアティにクオリファイング・オファーを申し出ることはできなかった。フレアティは、夏のトレードでデトロイト・タイガースからドジャースへ移り、オフにFAとなった。
クオリファイング・オファーの申し出を断った選手が他の球団と契約を交わした場合、申し出ていた球団は、ドラフト指名権を一つ得る。一方、その選手を迎え入れた球団(再契約を除く)は、ドラフト指名権を一つ失い、さらに、海外のアマチュア選手と交わす契約金の総額枠、インターナショナル・サイニング・ボーナス・プールの減額を伴うこともある。
今オフ、クオリファイング・オファーを申し出られた13人は、以下のとおり。
ショーン・マネイアとニック・マルティネスは、どちらも2年契約(2024~25年)の2年目をオプト・アウトし――そうできる権利を契約に付帯させていた――FAになった。それぞれの契約は、マネイアが年俸1450万ドル(2024年)と年俸1350万ドル(2025年)の2年2800万ドル、マルティネスは年俸1400万ドルと年俸1200万ドルの2年2600万ドルだった。また、アレックス・ブレグマンは、5年1億ドル(2020~24年)の契約が満了した。あとの10人は、サービス・タイムが6年に達したか、昨オフにFAとなって1年契約を交わしたかのどちらだ。ちなみに、コービン・バーンズの2024年の年俸は、細かく表記すると、1563万7500ドルとなる。
13人のうち、クオリファイング・オファーを受け入れる可能性があるのは、マネイア、ルイス・セベリーノ、ニック・ピベッタ、マルティネスの4人ではないだろうか。
ホアン・ソト、ブレグマン、テオスカー・ヘルナンデスの3人は、クオリファイング・オファーよりも、2024年の年俸のほうが高い。
テオスカーの代理人である、リパブリック・スポーツのラファ・ニエベスによると、昨オフは3年契約を望んでいたが、FA市場の動向から、それを得ることはできないと判断し、勝てる球団と1年契約を交わすことにしたという。
2024年の33本塁打は、自己最多を更新し、他のスタッツも、前年から軒並みアップした。年俸ダウンの1年契約となる、クオリファイング・オファーを受け入れるとは考えにくい。
ドジャースも、テオスカーがクオリファイング・オファーを受け入れるとは、思っていないはずだ。ただ、クオリファイング・オファーを申し出ていないと、テオスカーが他球団と契約を交わした際に、何の補償も得られない。
クオリファイング・オファーの拒否後も、再契約は可能だ。ドジャースが複数年の契約を申し出れば、その年平均額が2024年の年俸やクオリファイング・オファーを下回っていても、テオスカーは再契約に応じるかもしれない。