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身長197cmのWBC暫定スーパーウエルター級チャンプが判定勝ち

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Esther Lin/SHOWTIME

 現地時間8日にカリフォルニア州カーソンで行われたWBC暫定スーパーウエルター級タイトルマッチは空席ばかりの試合会場も、ファイト内容もお寒かった。

 19勝(13KO)1分けのWBC暫定スーパーウエルター級王者、セバスチャン・フンドラ(24)と、34勝(22KO)1敗の対戦相手、カルロス・オカンポ(26)には、身長でもリーチでも18cm、チャンピオンに分があった。

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 しかし、フンドラはその体型的なアドバンテージを生かせない。腰が高く手打ちで、オカンポに接近戦を許してしまう。とはいえ、挑戦者も懐に入ってからの決め手がなく、ズルズルとラウンドが進む。

 フンドラは試合前、「チケット代に見合うだけの価値のある、見る人が喜ぶ素晴らしい試合をご覧に入れます」と語っていたが、このファイトに熱狂するファンはほとんどいなかったのではないか。154パウンドのWBA/WBC/IBF/WBO統一チャンプ、ジャーメル・チャーロとの差が大き過ぎることを示す結果となった。

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 119-109、118-110、117-111で判定勝ちしたフンドラは言った。

 「自分のしっかりとしたジャブが差をつけたと思います。彼を打ち負かそうと決めていましたが、タフでしたね。流石はメキシカンです。脱帽ですよ。

 距離を保つようトレーニングし、その作戦をリングで遂行しました。ファンも喜んでくれたでしょう。僕はWBCの指名挑戦者です。ここまで上ってきたのですから、次でタイトルに挑戦したいですね」

Esther Lin/SHOWTIME
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 キャリア2つ目の黒星を喫したオカンポも話した。

 「フンドラは一級品の対戦相手だったが、彼のパンチは効かなかった。難しいファイトだったことは認める。もしリターンマッチができるなら、次はノックアウトしてみせるよ。メキシコ人ファンに、俺は現役を続けるって言いたい」

 SHOWTIMEが力を入れて売り出しているセバスチャン・フンドラだが、ジャーメル・チャーロとは格が違うと言わざるを得ない。 

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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