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台風10号は28日以降、強い勢力で西・東日本に接近おそれ 人的被害は防ぐことができる#専門家のまとめ

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
台風10号の進路予想図(8月25日正午現在)、ウェザーマップ作画

 台風10号は25日(日)正午現在、強い勢力で日本の南を北上していて、28日(水)以降、西・東日本に近づく可能性が高くなっています。

 高気圧の勢力が強いため、台風は動きが遅くなりやすく、影響が長引くおそれがあります。今からでも遅くない、台風への備えをまとめました。

ココがポイント

▼台風10号の影響は避けられず、西・東日本は大雨や暴風に厳重警戒

【強い台風10号】列島直撃は免れない進路予想 あす26日(月)午前までに台風への備えを(ウェザーマップ)

▼台風は地震や線状降水帯と違い、備えをする時間的な余裕がある

台風10号に厳重警戒が必要 台風という言葉が普及して110年、与謝野晶子は「台風と云ふ新語が面白い」(Yahoo!ニュース エキスパート 饒村曜)

▼今からでも間に合う台風の備えチェックリスト

台風の前にやっておくべき対策(Yahoo!天気・災害 防災手帳)

エキスパートの補足・見解

 台風を移動させる大気の流れを指向流といいます。日本列島の西側と東側には勢力の強い高気圧(1)があり、偏西風(2)は日本の北を流れています。

 台風10号は高気圧の間を北上し、その後、偏西風に近づくと進路を東寄りに変えて進む見込みです。高気圧の勢力が強いため、台風を移動させる指向流が弱く、台風の影響が長引く可能性があります。

上空5,800メートル付近の予想天気図、5日間平均(8/25~8/29)、ウェザーマップ作画、筆者加工
上空5,800メートル付近の予想天気図、5日間平均(8/25~8/29)、ウェザーマップ作画、筆者加工

 饒村さんの言葉にもあるように、台風には備えるための時間的な余裕があります。台風情報を利用して、自分にあった備えを進めて欲しいと思います。

【参考資料】

気象庁:令和6年台風第10号に関する情報(第16号)、2024年8月25日

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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