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東京はいつ雨が降るのか?

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
東京の16日間天気予報、ウェザーマップ作画

 東京は先月28日以降、雨が全く降っておらず、今月の降水量は0.0ミリです。雨が降らない月はとても珍しく、これまでに4回しかありません。

【東京】1876年以降で、月降水量が0.0ミリだった月、筆者作成
【東京】1876年以降で、月降水量が0.0ミリだった月、筆者作成

 四季があり、梅雨があり、台風がある日本は世界でも雨の多い地域です。東京の年間降水量は約1,600ミリで、北京の約500ミリ、ロンドンの約650ミリ、ニューヨークの約1,100ミリと比べても、かなり多いことがわかります。

なぜ、雨が降らないのか

 今月、雨が少ないのは東京に限ったことではありません。九州から関東地方にかけての広い範囲で、降水量が平年の10%程度となっています。

前2週間の降水量の平年比(2024/12/1~12/14)、気象庁ホームページより
前2週間の降水量の平年比(2024/12/1~12/14)、気象庁ホームページより

 極端に雨が降らなくなってしまった理由は天気図にあります。等圧線が縦しま模様の冬型の気圧配置は冬におなじみの天気図ですが、今月5日頃から冬型の天気図が続いているのです。その間に太平洋側を進む低気圧はほとんどなく、雨が降りにくい状況になっています。

12月15日午前9時の地上天気図、ウェザーマップ作画、筆者加工
12月15日午前9時の地上天気図、ウェザーマップ作画、筆者加工

乾燥注意報は1月が最多

 雨が降らなくなってしまったことで、東京には9日連続で乾燥注意報がでています。乾燥注意報は主に火災予防を目的としていて、東京の場合は実効湿度50%以下、最小湿度25%以下が基準です。これは全国で最も厳しい基準と言えます。

 東京の乾燥注意報は一年間に70日程度発表され、最も多い月は1月です。過去には65日連続という記録が残っています。

東京の乾燥注意報継続日数 1967年以降で最も長い記録、気象庁天気相談所資料をもとに筆者作成
東京の乾燥注意報継続日数 1967年以降で最も長い記録、気象庁天気相談所資料をもとに筆者作成

カラカラ天気は年末まで

 この先の天気確率をみると、天気が崩れそうな日はあるものの、全体としては晴れの天気が優勢です。

【アンサンブル予報メテオグラム(天気)】12/15~12/26、ウェザーマップ作画
【アンサンブル予報メテオグラム(天気)】12/15~12/26、ウェザーマップ作画

 年末にかけて、冬型の気圧配置が続く可能性が高くなっています。今のところ、東京では雨らしい雨が降る可能性はほとんどありません。今月は珍しく雨が降らない月になりそうです。

【参考資料】

気象庁:週間天気予報解説資料、2024年12月15日

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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