子どもって何歳から叱れば良いの?叱らない方が良い3つのケースと叱るのに最適なタイミングを保育士が解説
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。
Q:私は2歳の我が子をまだ1度も叱ったことがありません。保育士の方は子どもが何歳くらいになったら叱るようになるのでしょうか?
皆さんは子どもを叱るのにためらった経験はありますか?
「良くないことだからしっかりと伝えないと!」と思いつつも、年齢を考えるとやっぱり言わないまま終わってしまったなんて経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一般的に子どもはどのくらいの年齢で叱るようになるものなのでしょうか。
また、保育士は子どもたちとどのように関わっているのでしょうか。
こちらの解決方法についてご紹介していきたいと思います。
これで解決!
子どもを叱るタイミングを理解するには、子どもの年齢よりも子どもの認知的な面から判断すると良いでしょう。
ここからは、叱る場面を3つのケースに分けて考えてみます。
1 知らずにやってしまった時
例えば、私は小学校2年生の時、学校に講師として来ていたトロンボーン奏者の先生に対して「この授業はいつになったら終わるの?」と聞いてしまいました。
この授業が終わった後に音楽の先生からはこっぴどく叱られた経験があるのですが、このように子どもは知らずに不適切な行動に出てしまうことがあります。
このようなケースでは、子どもを叱る必要はありません。
次に同じ失敗を繰り返さないように、正しいやり方を教えてあげれば良いのです。
一方で、私の体験談のように誰かを傷つけてしまったり、迷惑をかけてしまったりすることもあると思います。
そのような時には、謝ることを促し、難しいようであれば大人が付き添って一緒に話してあげると良いでしょう。
2 不適切と知ってあえてやる時
子ども自身が不適切な行動であることを知っているにもかかわらず、あえてやることがあると思います。
このようなケースでは、「自分のことを見てほしい」「自分の方があなたよりも強いんだ」のどちらかを示すことが子どもの目的です。
このような場合、叱ることで一時的に子どもを静かにさせることはできると思います。
しかし、叱って対処することは長期的に見ると何ら解決にはなっていません。
そのため、公共の場で子どもが多くの人に迷惑をかけてしまっているような状況があって、叱ることで一時的にその状況をやり過ごすことは最適な方法だと思います。
一方で、自宅にいて子どもとゆっくり話し合えるような状況では、叱らずに向き合ってみるのも良いかもしれません。
詳しくは以下の記事を参考にしていただけたらと思います。
3 失敗してしまった時
最後のケースとして、失敗してしまった場面を考えてみます。
例えば、食事中にふざけてしまい、みそ汁をこぼしてしまったとしましょう。
この時は、叱った方が良いのでしょうか?
実はこれも叱る必要はありません。
私たち大人も含め、人生の中で思わぬ失敗をしてしまう場面はたくさんあると思います。
しかし、失敗してしまった時に必要なことは落ち込むことでしょうか。
それよりも大切なのは、どうやってそれを乗り切るのか、対処するのかということです。
先ほどの場面で言うと、こぼしたみそ汁を何で拭くか、どうやって拭き取るかということを教えてあげたり、一緒に考えたりすることだと言えるでしょう。
自分の失敗から逃げず、責任を持って対処する方法を一緒に考えることこそが、子どもたちにとってこの先で必要になることではないでしょうか。
また、別の人にかかってしまった時には、拭くものを渡したり、謝罪したりすることを説明するのも必要な関わりです。
「叱る」に潜むリスクとは
ここまで子どもを叱るタイミングについて解説してきましたが、2歳くらいまでは原因と結果が結び付かないことが多く、「なぜダメなのか?」「なぜ叱られているのか」が理解できないことも少なくありません。
そのため、むやみに否定されたと感じてしまうことのないように、おおよそ3歳になるまでは叱るよりも「〇〇したら嫌だよ」というように“知らせる”ことを意識してみると良いでしょう。
一方で、子ども叱ることには隠れたリスクがあります。
それは、子どもが力で解決することを覚えてしまうということです。
そうすることで、特にきょうだい間でのトラブルを力で解決しようとする姿が増えるケースを多く耳にします。
このように、叱ることには即効性があるものの、長期的に見るとむしろマイナス面の方が多いもの。
時間や気力に余裕がある時には、「叱る」という方法以外でのアプローチに挑戦してみるのも良いかもしれませんね。
いかがでしょうか?
もしかしたら、子どもを叱る必要はほとんどないのかもしれません。
大切なのは私たち大人の心の余裕であり、余裕のある時には子どもたちとしっかり向き合うことで、子どもたちの姿が少しずつ変わっていけば嬉しく思います。
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