子どもは厳しく育てるべき?厳し過ぎる子どもへの指導がもたらす「2つのデメリット」とは
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている現役の保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。
Q:かなり厳しい保育園に通っている息子が、最近何でも怖いというようになりました。夜中に急に泣き出すこともあって気になっています。転園を考えた方がよいでしょうか?
こちらの解決方法と子どもに厳しくするデメリットについてご紹介していきたいと思います。
※動画は8分59秒です。
子どもが毎日通っている保育園。
そんな保育園へ「怖いから行きたくない!」ともし我が子が言い出したらどうしますか?
転園するべきなのか、それとも少しずつ慣れてくるまで待つべきなのか、迷ってしまう方も多いことと思います。
しかし、世の中では「厳しく育てないと!」といった意見も多く聞かれることを考えると、怖いからといって簡単に転園してしまうのもなんだか甘やかしているような気もしてしまいますね。
そんな時には一体どうすれば良いのでしょうか?
関連記事:甘やかされた子には共通点があった!保育士が教える「厳しくせずに甘やかさない、ただ1つのポイント」とは(Yahoo!ニュース)
厳しさがもたらす2つのデメリット
子どもたちに、時には厳しく接することはもしかしたら必要かもしれません。
ところが、子どもに厳しくする時にやってしまいがちな大人のある行動によって、子どもたちにとってむしろマイナスになってしまうことがあります。
1 結果だけを評価する
例えば、「小学校へ行くまでに文字を書けるようになった方が良いですか?」という質問をよく受けますが、大切なのは今文字が書けるようになることではありません。
それは、“できた”という結果ではなく、できるように向けて“自分で考えみる”ことや、“試しに〇〇してみた”というような過程を楽しむことから様々な発見が生まれるからです。
要するに、自由な発想の中で自分なりに努力することが大切なのです。
それを遊びの中で「泥団子どうやったら綺麗に作れるか」や、「どうしたらブロックで大好きな恐竜が作れるか」みたいに試しながら学んでいくのですね。
ところが、結果が全てだと子どもを評価してしまうことで、子どもたちは成功できそうな課題にしか挑戦しなくなってしまいます。
すると、努力することをやめると同時に、少しでも「無理だ」と思った瞬間に諦めてしまうのです。
そのため、結果だけを評価してしまうことで、結果的に望んでいる子どもの姿と逆の行動を招いてしまいます。
結果よりも成功に向けて試行錯誤する過程に目を向けてあげると良いでしょう。
2 失敗を指摘する
子どもの失敗を指摘してしまうことで、子どもたちは何もしなくなっていきます。
例えば、自分で牛乳パックからコップに牛乳を入れてみようと挑戦する気になったとしましょう。
もしこぼしてしまった時に「ほら、ちゃんとコップ見てないからこぼすんだよ!」と言ってしまったらどうでしょうか?
おそらくほとんどの子は、次の日に「もう一回牛乳入れてみる?」と聞いても「やらない」と答えるようになるでしょう。
このように、失敗を指摘することは子どものやる気をくじく行為です。
この場合は叱るよりも、自分で後片付けするように丁寧に伝えることが良いでしょう。
何で拭くのか、どうやって拭くのかを自分で考えてもらいます。
そして、「コップを見ていなかった」という事実を伝える前に、「次はどうやったらこぼさないで入れられると思う?」と聞き、その子なりの改善点を聞いてみると良いでしょう。
そうすることで失敗を恐れなくなるだけでなく、色んなことに挑戦する楽しさが分かってきます。
これで解決!
それでは、我が子が「保育園が怖いから行きたくない」と言い出した時にはどうするべきでしょうか。
まずはしっかりと子どもが本音で話しやすい環境を整えた上で、「何が怖いのか」「どんなことをされるのが嫌なのか」「何がなくなれば保育園に行きたくなるか」などを聞き、状況に応じて担任の先生と相談すると良いでしょう。
ただ、一般的に保育園は保育所保育指針という指針に沿って保育されるため、極度に厳しいようであればその指針に沿っているのかという点について保育園の施設長と相談してみる必要があると思います。
もし、厳しさがその保育園の保育理念に則ったものということであれば、転園することを視野に入れても良いのではないでしょうか?
大切なのは、心も体も健康的に保育園へ通えるようにすることです。
ぜひ、今後の参考にしてみていただけたらと思います。
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