叱り方で育児の大変さが変わる!?保育士が教える「子どもを叱る時に大人がやってはいけないこと」
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている現役の保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。
Q:子どもに叱り過ぎるのは良くないと思いますか?
子どもには笑顔で接していたいものの、時には躾の意味合いで厳しく叱ることもありますよね。
また、子育てといえばイライラがつきもの。
子どもにも悪いところがあったとはいえ、ついつい怒り過ぎてしまったということもよくあると思います。
果たして、子どもに厳しく叱り過ぎるとどうなってしまうのでしょうか。
こちらの質問にお答えしていきたいと思います。
※動画は1分53秒です。
叱り過ぎの行く末とは・・・
結論から言うと、子どもを叱り過ぎるのは絶対に良くないでしょう。
否定されてばかりになる子どもの心も心配ですが、今回は回り回って自分、つまり親が困ることになるという視点から見ていきたいと思います。
例えば、小学生にお小遣いをあげた場面を考えてみましょう。
親「はい、これお小遣い」
子「わーい!ありがとう」
〜1時間後〜
親「まーたこんなに無駄遣いして…ガミガミ」
子「うるさいなぁ、あっそうだ!買った物を見つからないように隠したら良いんだ!」
〜数ヶ月後〜
親「あっ!!最近無駄使いしなくなったと思ったら買ったものをこんなところに隠して・・・今度からはお小遣い帳つけて財布と一緒に毎月見せに来なさい!」
子「はーい…」
子「くそ〜、どうすれば見つからないようにできるかな…そうだ!」
〜数ヶ月後〜
親「あれ?なんか最近財布のお金がやけにすぐ無くなるけど… あ!?まさか」
親「やっぱりあんたが犯人だったのね!?信じられない!そんなことする子に育てた覚えはないわ!罰として3ヶ月間はお小遣い抜きね!」
子「ごめんなさい!!」
これらは例え話ですが、このように親に叱られると親の見えないところでコソコソするようになるのが基本だと思った方が良いでしょう。
子どもはどうやって叱るべき?
そうは言っても、叱るという行為自体は必要なものだと思います。
そのため、最も重要なのは何を見逃して、何を叱るのかということです。
例えば、
・宿題をいつまでもやらない
・時々寝坊して遅刻してしまう
・外で遊ばないでずっと家でゲームばかりしている
これらのように、失敗して困るのが子どもだけなのであれば、基本的には口を出さずに放っておくのが1番です。
あまりにも回数が多くて心配になるようであれば、「こうした方がいいんじゃない?」「あなたが心配で・・・」と叱るのではなく丁寧に自分の思いを伝えるのが良いでしょう。
一方で、
・外から帰って手を洗わないまま遊び始めてしまう
・脱いだ服を裏返しのまま洗濯機に入れてしまう
このような場合は周りの人に被害が及んでいるため叱っても良いですが、子どもと話してルールを取り決めるのが良いでしょう。
例:洗濯機に裏返しのまま衣服を入れるなら裏返しのまま片付ける など
それでは、先ほどのお小遣いの話はどうでしょうか?
お小遣いは子どもにあげたものであるため、子どもがどう使おうと親の口出しすることではありません。
貯金して一気に使うのも、使い過ぎて月末に後悔するのもその子の自由であり、そうやって失敗も含めて経験しながらお金の使い方を学んでいくからです。
そのため、こういった子どもに任せるべきことに口出ししたり、叱ったりしてしまうことで、子どもたちは親から隠れて行動するようになり、結果的に親を困らせる行動に繋がってしまうのです。
失敗は成功を導き出すための1つの過程に過ぎません。
命さえ守られているのであれば、子どもの失敗する機会を奪わない方が良いのではないでしょうか?
だからこそ、いけないと思った子どもの行動を片っ端から叱っていくのではなく、何を見逃して何を叱るのかということをよく考えてから話していただけたらと思います。
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