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保育園を嫌がる子には原因があった!「保育園行かない!」を解決するたった2つの方法を現役保育士が解説

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。

Q:3歳の子どもを保育園に通わせています。2歳児クラスの時は楽しく通っていたのですが、3歳児になってしばらくしてから「保育園に行きたくない」と言うようになりました。環境の変化もあると思いますが、子どもが楽しく通えるような方法があれば教えてください。

皆さんは子どもが「保育園に行きたくない!」と登園を渋り、困ってしまった経験はありますか?
特に進級したばかりの4月で担任が変わった後、ゴールデンウィークなどの長期休み明けはそんな姿が見られやすいもの。
そんな時、子どもたちが保育園へ楽しく通えるようにするために、私たちはどのように関わっていくのが良いのでしょうか。
今回はこちらの解決方法についてご紹介していきたいと思います。

これで解決!

そんな悩みを解決する1つ目の方法として、まずは担任の保育士に「毎日保育園に行くのを嫌がっている」と相談するのが良いでしょう。
なぜなら、そういった相談を受けることで、保育士としてもその子の様子を意識して見るようになったり、登園した際に普段以上に注意して声を変えたりするようになるからです。
そして、これは保育園を楽しく通えない原因が保育園側にあるためです。


例えば、小学生や中学生が通うような学習塾を想像してみてください。
この塾の先生がものすごく厳しい先生であれば、おそらく子どもたちは何一つ口答えすることなく、黙って先生の話を聞き入れることでしょう。
一方で、頼りなく生徒から舐められている先生だとどうでしょうか。
おそらく、子どもたちは先生の言うことを無視してみたり、友達同士で顔を見合わせてクスクス笑ってみたりと、先生をバカにしたような姿が多く見られるようになることでしょう。
もちろんそういった雰囲気に飲み込まれず、真面目に取り組む子もいると思います。
しかし、基本的には例を挙げたように、相手に対する子どもたちの態度は、その人との関係性やその場の雰囲気などで決まってくるのです。
そのため、家庭で真面目に勉強するように言い聞かせたところで、その学習塾の雰囲気によって子どもたちの態度は決まってきてしまうように、子どもが家庭から出たその先で楽しく過ごせるか、先生の言葉をどう受け止めるかというのは、保護者が手出しできることではありません。


ここから言えることとして、保育園での子どもの態度や楽しく通えるかどうかは家庭内での保護者の関わりは全く関係ないのです。
保育園や保育士、そのクラスの雰囲気そのものが問題があると考えることが適当で、それを当事者に自覚してもらい、保育士に共有していくことこそが保護者にできることの限界だと言えるでしょう。

しかし、実際には幼児クラスは保育士の技量でクラスの雰囲気が大きく変わるところがあり、状況が改善されない場合もあると思います。
これについては、次で詳しく解説していきます。
いずれにしても、保育園を嫌がるのは保育園内での保育士や友達との関わりが原因であり、保護者の責任はないため、「私の育て方が悪かったのかな?」などと自分を追い込む必要は全くありません。


2つ目の方法として、子どもたちから保育園の楽しさを引き出してあげると良いでしょう。

「〇〇ちゃんとは何をして一緒に遊ぶが楽しいの?」
「〇〇先生っていつも優しく話してくれるよね!今日はどんな話をしたの?」

などのような、「保育園って楽しいところなんだ!」と感じられるような言葉かけが大切です。
しかし、いずれにしても保護者としてできることはこれらが限界で、根本的な問題は保育園にあるため、保育士やそこに通う子どもたちの力を信じて待つことが重要なのかもしれません。

保育士の技量が出る幼児クラス

さて、保育園に楽しく通えないのは保育園側に配慮してもらわないと改善されない理由について、ここまで説明してきました。
そもそも、0,1,2歳児クラスと3,4,5歳児クラスでは大きな違いがあります。
それは保育士との関係性です。
0,1,2歳児クラスでは保育士との信頼関係が非常に大きな役割を持ち、保育士との信頼関係が基盤となって子どもたちの行動が広がっていきます。

一方で、3,4,5歳児クラスはどうでしょうか。
こちらでは、保育士との関係性も大切であるものの、クラスの一員として友達とどのような関係性を築いていくかということが重要になります。
そのため、保育士との関係性以上に、友達との関係の中で自分の役割を知り、クラスに自分の居場所を作ることができるかどうかで楽しく保育園に通えるかどうかが決まってしまいます。
もし、保育の中で苦手な活動があったとしても、そういった生活の基盤がしっかりとできていれば、登園を渋るまで嫌がるようなことはないでしょう。

そのため、0,1,2歳児クラスのように保育士自身との信頼関係を築くということとは違い、3,4,5歳児クラスの友達同士でどのようにしてより良い関係を作っていくかというのは、保育士の手から離れた状況をどのように展開していくのかという面で専門性を発揮する必要があるということです。
これは非常に難しく、保育士の技量が問われる状況になりやすいため、どうしても2歳児クラスから3歳児クラスへ移行するに当たり、問題になりやすい部分だと言えるでしょう。

いかがですか?
2歳児クラスから3歳児クラスへの移行は、生活環境が大きく変わりやすい時期であり、子どもにとっても負担になりやすい時期だと言えるでしょう。
そんな中で、保護者と保育士とが連携して子どもたちの保育園生活を上手くサポートできると良いですね。

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保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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