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保護者会って行かなきゃダメ!?保育士がオンラインや手紙よりも対面でわざわざ話したい意外な理由とは

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
皆さんは保育園の保護者会に必ず参加していますか?
私の身近なところでは、「保護者会の参加率が低過ぎる」という保育士の悲痛な叫びを耳にすることが最近になって増えたように思います。
そもそも、忙しい日々の中で保護者会を行う必要はあるのでしょうか?
また、このご時世にわざわざ顔を合わせて話さないといけないものなのでしょうか。
今回は、わざわざ時間を割いて対面で保護者会を行いたいと思う、保育士の意外な目的について詳しくお話ししていきたいと思います。

保護者会の必要性とは?

インターネットを介してやり取りができる今日、わざわざ集まって保護者会を開く目的はいったい何でしょうか。
それは、日々の育児を少しでも楽しく過ごしてもらいたいという思いがあるからです。
保護者会を行う最も大切な目的は、子どもへの関心を深めてもらうこと
保育園で見られる子どもたちの意外な一面、専門的な視点で見る子どもたちの姿などを知ってもらうことで、子どもへの関心を深めることが、結果的に毎日を楽しく過ごすことへと繋がるからです。

ところが、近年はそもそも子どもへの関心がない保護者が増えているように感じます。
これは保護者会への出席率の低さを1つとっても、如実に表れていると言えるのではないでしょうか。
以前は、「先生聞いてくださいよ、最近うちの子こんなことするんです。どうしたら良いんですかね?」というように、積極的にコミュニケーションしようとする方が多かったという話も聞きます。
嫌よ嫌よも好きのうちとはよく言ったもので、負の感情とはいえ、それも1つの子どもに対する関心でした。

その一方で、近年増えている無関心というのは、興味を持っていないことを指します。
子どもに関心を持たない限り、子どもについての話が始まりません。
そもそも、仕事を休んでまで子どもについて話す必要がないと考える方が増えてしまったことで、子どもへある程度の関心を持っている前提で開かれる保護者会は用を成さなくなってきているのです。

もちろん保護者会の役割として、保育園の保育目標や方針、通うに当たってのルールなどを再度説明するという部分もあると思います。
しかし、これらはおまけだと言っても過言ではないのでしょう。
最も大切なのは、保育園での様子を知ってもらったり、保護者同士で交流したりする中で、我が子への関心を深め、日々の育児を楽しく充実して過ごせるようにしてもらうこと。
私たち保育士の役割として、まずは子どもに関心を持ってもらうような取り組みを時代に合わせて取り入れていく必要があるのかもしれませんね。

子どもへの関心が薄れつつある現状

保護者会への出席率の低さからも分かるように、保護者の子どもたちへの関心は年々薄れている現状があると言えるでしょう。
例えば、ここ数年で「子育て罰」という言葉を耳にするようになりました。
これは「子どもの存在によって自分は常に我慢を強いられてしまう」という今の子どもに対する価値観がそのまま表れた言葉で、「子育ては大変な仕事だ」という言葉の中にはこういった価値観が無意識の中に含まれているように思います。
こういった価値観が保育の現場は非常に厄介で、それは

「ただ子どもを預かってくれたらそれで良い」
「保育園にトイレトレーニングは任せる」

というような、子どもへの関心を低下させるスパイラルに陥るからです。

そんな時、保育園で行われる保護者会に少し顔を出していただくだけで、こういった壊滅的な状況を少しでも改善することができます。
保護者会に参加した後、子どもの顔を見たくなったという経験はありませんか?

・保護者の知らない我が子の一面が見られる
・保育士の専門的な視点から我が子の発達について知ることができる
・保育士や周り保護者との交流を通して共感したり、育児のヒントが得られたりする

こういった対面でのやり取りの中で、驚きがあったり、楽しく話したりできるのは、何よりも保護者の皆さんの心が動いている証拠。
そういった情動こそが、明日の育児が楽しくなることに繋がっていくのです。
「ただでさえ忙しいのに、また子どものために時間を割かないといけないのか」とどうしても悲観的に捉えてしまいがちですが、マイナスな気持ちで子どもといて良い方向には進まないもの。
大人も子どもも、一緒に過ごす1日1日を楽しくできるチャンスとして、この機会を無駄にせず、ぜひ「少しのやる気」を持って保護者会に足を運んでみてもらえると嬉しく思います。

いかがでしょうか?
子どもの保育だけでなく、保護者の方々を支援することも我々保育士の役割の1つです。
日頃の疑問や悩みなどを、ここぞとばかりに保護者会で保育士にぶつけてくださいね。
その他、育児や保育園などの子どもに関する質問はぽん先生の質問フォームより募集中です!

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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