韓国戦闘機がロシア軍機に警告射撃
7月23日、竹島を「領空侵犯」したロシア空軍のA-50早期警戒機に対して韓国空軍の戦闘機が出動、20mmバルカン砲による警告射撃を加えました。なおバルカン砲だけでなく目立つようにフレア(囮熱源)も使用しています。
竹島は日本と韓国の領土係争地ですが、日本は竹島上空を防空識別圏に設定していないので航空自衛隊の戦闘機はロシア機に対する警告には出ていません。ただし戦闘機を出動させて監視は行っており、該当機を撮影しています。
- 中国空軍H-6爆撃機×2機
- ロシア空軍Tu-95爆撃機×2機
- ロシア空軍A-50早期警戒機×1機
この日に現れた機体はロシア機と中国機の合計5機で、うち4機の爆撃機が合流して行動、日韓の防空識別圏に進入しています。竹島を「領空侵犯」したのは4機の爆撃機とは別行動していたロシア空軍のA-50早期警戒機の1機のみで、2回にわたって「領空侵犯」を行っています。
一度侵入して出てから再び戻って再侵入という航跡から航法ミスでうっかり踏み込んでしまったとは考え難く、早期警戒機が護衛機も無く単独で領空侵犯を行い挑発するという異例の行動を取ったことになります。この航跡は韓国側と日本側のどちらからも確認されているため、実際にロシア機がこのように侵入してきたのはほぼ確実です。また同時に中国空軍とロシア空軍の爆撃機が2機ずつ合流して4機で行動しているのも異例であり、韓国と日本を挑発する何らかの意図をもっていたと考えられます。
領空侵犯機に対する戦闘機からの警告射撃は滅多に行われるものではなく、日本では1987年12月9日に沖縄を領空侵犯したソ連空軍機に対して行った例が唯一あるのみで、韓国では今回が初めての事例になります。