日本代表止まらない快進撃、世界大会ベスト4
日本時間19日未明、VALORANTの世界大会「2022 VALORANT Champions Tour Stage 1 - Masters Reykjavik」のプレーオフがアイスランドで行われ、日本代表のZETA DIVISIONがDRX(韓国)を2−1で下した。日本代表として世界大会ベスト4は同ゲームでは初。深夜2時からの放送にもかかわらず50万人以上の視聴者が見守った。
止まらない快進撃
日本代表ZETA DIVISION(以下: ZETA)の5人が試合を決め切ると、飛び上がって仲間と強く抱き合った。
両者一歩も譲らない大接戦を演じていたが、まさかの幕切れだった。第1マップを逆転で勝ち切ったZETAは、第2マップ中盤でも韓国代表のDRXをリード。2つのマップで勝てばそのまま試合の勝利となるが、DRXが強さを見せ逆転を許す。1−1で迎えた最終マップ、ZETAはなんと6連勝でDRXを大きく突き放す。その大量リードを最後まで譲らず4-13で圧勝、DRXを2-1で下した。
悪夢となった開幕戦
今回の世界大会、ZETAが開幕戦を戦ったのがDRXだった。同じアジア地域の代表ということもあり、何度も練習試合を行っている相手だ。日本代表のZETAは昨年から大きなメンバー移籍もあり、自信を持って乗り込んだアイスランドだったが、DRXとの初戦は歴史的な大敗となった。ほとんど何もさせてもらえずにスコアは5−26。試合後のインタビューでもZETAのLAZ(ラズ)は「強かったですね、もうその一言に尽きるかな」と力無く語った。
大敗からの快進撃
しかし、そこからZETAの鮮やかな進撃が始まる。敗戦の十数時間後には次の戦いが待つという過密スケジュールの中、作戦の見直しを行い、続くFNATIC(イギリス)に勝利するとNIP(ブラジル)も破り2位でグループリーグを突破。プレーオフでは名門Team Liquid(オランダ)を倒し、日本勢最高位のベスト6へとのしあがった。そして迎えたDRXとの再戦で雪辱を果たし、日本代表として初のベスト4進出を決めた。
止まらない成長
世界からも注目を浴びている。出場チーム中1番低かった下馬評は一転“ダークホース”へと変わった。そして今日、ZETAは優勝候補まで上り詰めた。今回のリベンジマッチでも重圧がのしかかる中、試合中の選手たちに本当に多くの笑顔が見えた。試合後ZETAのDepも「今まで暗かったチームメイトの表情が今日は最高に良かった」と嬉しそうに振り返った。
次戦は22日、G2(ドイツ)とPaper Rex(シンガポール)の勝者との一戦が待つ。
今日からは恵みの3日間の休養期間。悪夢を自らの手で振り払い、世界の頂点が見えてきたZETAの進撃から目が離せない。
VALORANT(ヴァロラント)とは
アメリカのライアットゲームズによる基本無料のPC向けFPSタイトル。5対5でのシビアな撃ち合いを軸としたタクティカルシューターだが、そこに各エージェント(キャラクター)のアビリティが大きな影響を与える。それゆえ、戦略性の高さやチームワークが勝敗の鍵を握る。最新のデータでは月間1400万人のアクティブプレイヤーがおり、前回の世界大会の決勝戦は100万人以上の視聴者が見守った。