全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。

今朝は『赤×黒カラーがレーシー！特別なGSX-R750』をテーマにお話ししようと思います。

1985年(昭和60年)、スズキは日本のバイク史に名を残すオートバイをリリースしました。

『GSX-R750』。

コンパクト＆ハイパワーを実現する油冷エンジン、当時の大型バイクとしては驚異的に軽い176kg(乾燥重量)の車体など、それまでの常識を打ち破るディティールをまとって登場したGSX-R750は、「大型バイク初のスーパースポーツ」ともてはやされ、国内外問わず大人気を博しました。

GSX-R750は商業的に成功しただけでなく、レースの世界においても優れた業績を残します。

世界的にも名高いレースであるル・マン24時間耐久レースにて世界王者となり、日本国内においても辻元聡選手のライディングにより全日本ロードレースのTT-F1チャンピオンマシンとなったのです。

そうした功績を称えて86年に発売されたのが、『GSX-R750R』でした。

R750Rを簡単に言うと「GSX-R750の特別仕様車」で、「辻元聡レプリカ」なヨシムラカラーの車体色、ステアリングダンパー、乾式クラッチ、シングルシートカウル、そしてラジアルタイヤなどが採用されていました。

新車価格は105万円で、R750Rは日本の市販バイクとして初めて販売価格が３ケタ万円となったオートバイでした。

スズキは84年リリースの『GSX-R(400)』とこの『GSX-R750』を見事に成功させ、ここから『GSX-R』はスズキを代表するブランドとして世界のスポーツバイクカテゴリーを席巻していくことになります。