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6人の「新監督」が決まり、残るは2チーム。エンジェルスの前監督とカブスの前監督はパドレスの候補に

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョー・エスパーダ Nov 7, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 どうやら、ヒューストン・アストロズの新監督が決まったようだ。ESPNのジェフ・パッサンらによると、アストロズは、ベンチ・コーチを務めていたジョー・エスパーダの監督就任を、11月13日に発表するという。

 来シーズン、30チーム中8チームは、今シーズンとは違う監督となる。新監督が8人ということだ。

 アストロズの前に、5チームの新監督は確定している。未定は、ミルウォーキー・ブルワーズとサンディエゴ・パドレスの2チームだ。

筆者作成
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 6人の新監督のうち、クレイグ・カウンセル(シカゴ・カブス)とボブ・メルビン(サンフランシスコ・ジャイアンツ)は、今シーズンまで、それぞれ、ブルワーズとパドレスの監督として指揮を執っていた。ブルワーズとカブスはどちらもナ・リーグ中地区、パドレスとジャイアンツはともにナ・リーグ西地区のチームだ。

 ロン・ワシントン(ロサンゼルス・エンジェルス)は、10年ぶりの監督復帰となる。2007年から2014年のシーズン終盤まで、テキサス・レンジャーズで采配を振っていた。

 あとの3人は、メジャーリーグでは初采配ながら、カルロス・メンドーザ(ニューヨーク・メッツ)は、ニューヨーク・ヤンキース傘下のマイナーリーグで監督を務めたことがある。メンドーザは、2018年からベンチ・コーチとしてアストロズに在籍しているので、組織と選手をよく知っている。

 一方、スティーブン・ボート(クリーブランド・ガーディアンズ)のコーチ歴は、シアトル・マリナーズでブルペン&クオリティ・コントロール・コーチとして働いた、今シーズンだけだ。昨シーズンまでは、捕手としてプレーしていた。マリナーズもそうだったが、ガーディアンズにも在籍したことはない。

 未定の2チームは、誰が新監督になるのか、まだわからない。数日前、ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールは、ブルワーズが検討している候補として、パット・マーフィー(ベンチ・コーチ)、ドン・マッティングリー(トロント・ブルージェイズ/ベンチ・コーチ)、エスパーダ、クレイトン・マッカラー(ロサンゼルス・ドジャース/一塁コーチ)、トロイ・スニッカー(アストロズ/打撃コーチ)、リッキー・ウィークス(選手育成アシスタント)の名前を挙げていた。このなかから、エスパーダが消えたということだ。

 ちなみに、エスパーダの妻は、ボルティモア・オリオールズのブランドン・ハイド監督の妻の妹。スニッカーの父は、アトランタ・ブレーブスのブライアン・スニッカー監督だ。

 また、USAトゥディのボブ・ナイテンゲールは、ブルワーズは、ベンチ・コーチのマーフィーを昇格させることを真剣に考慮する一方で、マイク・シールトがパドレスの監督に就任しない場合は、そちらにも目を向ける、と書いている。シールトは、セントルイス・カーディナルスの前監督だ。昨シーズンからパドレスにいて、今シーズンは三塁コーチを務めた。

 MLBネットワークのジョン・モロシによると、パドレスは、シールト、ライアン・フラハティ(ベンチ・コーチ)、ベンジー・ギル(エンジェルス/内野コーチ)、フィル・ネビンと面談を行ったという。ネビンは、エンジェルスの前監督だ。さらに、サンディエゴ・ユニオン-トリビューンのケビン・エイシーは、カブスの前監督であるデビッド・ロスにも興味、と報じている。

 パドレスの監督にロスが就任した場合は、ゲーブ・キャプラー→メルビン(ジャイアンツ)、メルビン→ロス(パドレス)、ロス→カウンセル(カブス)、という動きになる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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