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ダルビッシュ有の日本プロ野球で93勝とメジャーリーグで107勝は、それぞれ何位に位置するのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)May 19, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月19日、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)は、日米200勝に到達した。日本プロ野球では、2005~11年に北海道日本ハム・ファイターズで93勝。メジャーリーグでは、トミー・ジョン手術を受けて全休の2015年を挟み、2012年からここまでに107勝だ。テキサス・レンジャーズで52勝、ロサンゼルス・ドジャースで4勝、シカゴ・カブスで15勝に、パドレスで36勝を挙げている。

 日本プロ野球の通算勝利ランキングにおいて、ダルビッシュの93勝は、安田猛白石静生井川慶の3人と並び、154位に位置する。メジャーリーグの107勝は、19世紀のデータがはっきりしないところもあり、少し不透明ながら、550位前後だ。

 今世紀に限ると、日本プロ野球の93勝が25位タイ、メジャーリーグの107勝は72位タイとなる。ちなみに、今世紀のトップは、日本プロ野球が185勝の石川雅規(東京ヤクルト・スワローズ)、メジャーリーグは259勝のジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)だ。世紀をまたいで投げた投手の場合、20世紀に挙げた白星は含めていない。

 また、世紀を問わず、ダルビッシュの日米200勝は、どちらでも1勝以上の投手のなかで3番目に多い。黒田博樹の203勝と野茂英雄の201勝に次ぐ。日米180勝以上は、他に3人。田中将大(東北楽天ゴールデンイーグルス)が197勝、ビル・ガリクソンが183勝、石井一久は182勝を挙げている。岩隈久志松坂大輔は、ともに日米170勝を記録した。

 ダルビッシュは、早ければ来月中にも、野茂と黒田の日米通算勝利を上回る。故障者リストから復帰した4月30日以降は、4登板続けて白星を手にしている。しかも、その4登板とも、失点はない。4月30日と5月6日が5イニング無失点、5月12日と19日は7イニング無失点だ。故障者リストに入る直前の4月14日は、5イニング3失点。最後の5イニング目は無失点だったので、現在、25イニング連続無失点を継続している。

 なお、日本プロ野球とメジャーリーグでそれぞれ80勝以上は、ダルビッシュしかいない。日米のどちらでも50勝以上は、ダルビッシュの他に6人。黒田が124勝と79勝、野茂が78勝と123勝、田中が119勝と78勝、岩隈が107勝と63勝、松坂が114勝と56勝、前田健太(デトロイト・タイガース)は97勝と66勝だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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