2021年の「最も平均的な打者」は…。規定打席に達した選手の平均OPSはセが.783、パは.763
今シーズン、セ・リーグの平均は、打率が.251、出塁率が.315、長打率が.383、OPS(出塁率+長打率)は.698だった。パ・リーグは、スラッシュライン(打率/出塁率/長打率)が.241/.315/.368、OPSは.683だ。どちらも.315の出塁率は、わずかにパ・リーグが上だが、それ以外はセ・リーグのほうが高かった。
規定打席以上の平均は、セ・リーグの32人のスラッシュラインが.277/.345/.438、OPSは.783。パ・リーグの29人は.268/.351/.412とOPS.763だ。各スタッツの平均値に近い選手、上下3人ずつは以下のとおり。
セ・リーグは、塩見泰隆(東京ヤクルト・スワローズ)、近本光司(阪神タイガース)、ダヤン・ビシエド(中日ドラゴンズ)の3人が、4部門中3部門で平均近くに位置する。パ・リーグは、宗佑磨(オリックス・バファローズ)と茂木栄五郎(東北楽天ゴールデンイーグルス)がそうだ。
塩見は、打率.278が平均+1ポイント(.001を1ポイントとして表記)、出塁率.357が平均+12ポイント、長打率.441が平均+3ポイント、OPS.798は平均+15ポイント。セ・リーグの32人中、プラスとマイナスを問わず、4部門とも平均と15ポイント差以内の選手は他にいない。近本は打率.313が平均+36ポイント、ビシエドはOPS.766が平均-17ポイントだ。ちなみに、塩見とチームメイトの2人、中村悠平と村上宗隆も、打率は平均とほぼ変わらない。
パ・リーグの29人も、4部門とも平均と15ポイント差以内は茂木だけ。こちらは、打率.259が平均-9ポイント、出塁率.343が平均-8ポイント、長打率.427が平均+15ポイント、OPS.770は平均+7ポイントだ。
なお、四球率と三振率の平均は、セ・リーグの32人が8.8%と16.6%、パ・リーグの29人は10.5%と16.7%だった(リーグ全体の平均は、それぞれ、7.8%と20.0%、8.8%と19.7%)。
この2部門とも平均と1.5%差以内は、セ・リーグに2人。菊池涼介(広島東洋)は四球率7.7%と三振率15.9%、高橋周平(中日)は7.7%と15.2%を記録した。パ・リーグに、どちらも平均と1.5%差以内の選手はいなかった。ただ、栗原陵矢(福岡ソフトバンク・ホークス)はそれに近く、いずれも平均-1.6%となる、四球率8.9%と三振率15.1%を記録した。
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