「精神科医とカウンセラーの違いは何ですか?」に臨床歴26年超えのプロ心理カウンセラーが答えます。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
精神科医の仕事は、患者の脳という臓器が健全に働くよう、薬を投与することです。
カウンセラーの仕事は、クライアントの話に耳を傾け、クライアントに気付きを与え、行動の変容を促すことです。
よって、
精神科医の仕事は、患者の話を聴くこと。
カウンセラーの仕事は、クライアントにを答え(アドバイス)を与えること。
というのは、基本、誤りです。← ここは非常に重要です。
「精神科医の仕事は、患者の話を聴くことだ」と思っている人は、メンタルクリニックへ行くと失望します。そのような勘違いをしているから、メンタルクリニックに低評価の口コミをしてしまうのです。← 日本にある、ほとんどのメンタルクリニックは、患者から酷い評価を貰っています。
「カウンセラーの仕事は、クライアントに答えを与えることだ」と思っている人は、カウンセリングルームへ行くと落胆します。そのような勘違いをしているから、カウンセリングルームに低評価の口コミをしてしまうのです。
精神科医の仕事は、患者の話を聴くことではありません。
カウンセラーの仕事は、クライアントに「答え」を与えることではありません。
もちろん、ときには、
精神科医だって、患者の話を聴くことはありますし、カウンセラーだって、クライアントに答えを与えることもありますが、それは、本来の仕事ではありません。
精神科医の仕事は、患者の脳という臓器が健全に働くよう、薬を投与することであり、カウンセラーの仕事は、クライアントの話に耳を傾け、クライアントに気付きを与えることなのです。
患者の「眠れない」という訴えに対し、睡眠薬や睡眠導入剤を与えるのが精神科医の仕事です。クライアントの「眠れない」という訴えに対し、「いつ頃からですか?」「何か、心配事でもあるんですか?」「眠れるようになるために、どのような方法を試してみましたか?」と訊き、一緒になって、眠れる方法を考えるのがカウンセラーの仕事です。
カウンセラーの仕事は、「眠れるようになる方法=答え」を教えることではありません。← そのような方法は、ネット検索すれば、いくつも出てきます。そう、「眠る方法を知りたければ、グーグル先生に訊けばいい」ということです。
心理カウンセラーの私(竹内成彦)は、「お酒をやめたい」というクライアントに、基本、お酒をやめる方法を教えることはありません。← そんなことを教えても、所詮クライアントの役には立たないからです。
クライアント「お酒をやめたいのですが…」
私「やめたいのに、やめられないということですか?」←優しい声色で訊きます。
クライアント「はい、そうです」
私「そんなに、やめられないほど好きなお酒を、やめたいと思うのは何故ですか?」
等と、クライアントの質問に質問で返し、クライアントの頭の中を整理するのが私の仕事です。← 本当は、私は、「質問に質問で返す」という手法が、あまり好きではないのですがね…。この場合は、有効に働くことが多いです。
基本、カウンセラーがクライアントに向かって、「あなたはアルコール依存症ですね」「あなたはうつ病ですね」「あなたは発達障害ですね」「あなたは、早く家を出て自立したほうがいいですよ」「ああたには、離婚されることをおススメします」等と言うことは、ありません。
あと、
医師のやっている行為は、医療行為なので、保険が効きますが、
カウンセラーのやっている行為は、医療行為ではないので、保険が効きません。
カウンセラーは、診断名をつけることも診断書を書くことも薬を出すことも出来ないのです。
薬が欲しければ、メンタルクリニックへ行ってください。
話を聴いて欲しければ、カウンセリングルームへ行ってください。
答えが欲しければ、グーグル先生に訊くか、占い師のところにでも行って下さい。
私は、あなたが、精神科医やカウンセラーを上手に利用して、より良い人生を、より幸福な人生を歩まれることを、心から祈っています。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。