台風11号はスーパー台風に発達、台風12号も発生、さらに新たな熱低発生も
台風11号は危険極まりない猛烈台風に
台風11号は、きょう5日(木)午後3時現在、中心気圧915hPa、最大瞬間風速75メートルの危険極まりない猛烈な勢力となっています。またアメリカのJTWC(米軍合同台風警報センター)の発表でも、台風としては最上位のいわゆるスーパー台風となりました。
今後はさらに発達し、あす6日(金)午後3時には、中心気圧905hPa、最大瞬間風速80メートルになる予想で、その勢力を保ちつつ、あす夕方以降、中国南部の華南に接近し、上陸するおそれがあります。予想通りならば、甚大な影響も懸念される状況です。
なお、筆者が台風の最大風速の統計がある1977年以降で調べたところ、猛烈な台風が発生したのは、今回の台風11号で110個目となりますが、このうち南シナ海で猛烈な勢力となったのは、今回の台風11号でわずかに3個目となります。これは猛烈台風のほとんどがフィリピンの東の広大な太平洋上で発生するためで、相対的に範囲が狭い南シナ海では、海水温が高くても、発達する前にベトナムや中国南部などに上陸してしまうことが多いためだと考えられます。
台風12号は日本の東を北上へ
きょう5日(木)午後3時、関東の東にあった熱帯低気圧が台風12号になりました。今後は、日本の東を北から北東へ進み、あす6日(金)午後3時には熱帯低気圧に変わるため、日本付近への直接の影響はありません。
新たな熱帯低気圧が発生し、日本の南で大きな渦が発生も?
気象庁が発表している天気図によると、きょう5日(木)午後3時の実況では、関東の東で台風12号が発生していて、日本の南海上には熱帯低気圧が発生しています。そしてこれとは別に、あさって7日(土)午前9時には、沖縄の南で新たな熱帯低気圧が発生する予想です。
このあたりの熱帯低気圧の動向は、今週初めからかなり不確実な状態が続いていて、きょうになっても、その動向がつかみづらい状態となっています。ただ諸外国を含め、多くの計算でおおむねそろってきているのは、上図右のように、これら熱帯低気圧を含む大きな低気圧性の渦巻きが発生するような予想となっていて、この大きな渦巻きが週末から週明けにかけて、日本の南から沖縄付近に停滞するような予想となってきたことです。
ただ、この大きな渦巻きがどこにどのような影響をもたらすのかは、まだ不確実性が大きく、渦巻きの北側の雨雲が関東以西の太平洋側に週明け早々、流れ込む予想もあれば、沖縄方面を西進して、沖縄方面にだけ影響する計算もあるなど、大変読みづらい状況となっています。またなかにはこの大きな渦巻きの中で、台風とみられる強い熱帯擾乱を予想する計算もありますので、引き続き、最新情報にご注意ください。
参考:国立情報学研究所(デジタル台風)