台風6号 沖縄は再び暴風域へ
台風6号 再び沖縄へ接近
台風6号は2023年7月28日午前3時にフィリピンの東で発生しました。台風は発達しながら北寄りに進み、30日午後3時には暴風域を伴いました。30日の午後9時には日本の南海上で大型で強い勢力となり、その後も北上し、31日午後3時には南大東島の南およそ340kmで中心気圧は945hPa、最大風速は45m/sで非常に強い勢力となりました。
8月1日以降は、進路を徐々に西寄りに変え、2日にかけて沖縄本島と宮古島の間を通過し、2日正午には久米島の南西約40kmまで近づいた後、東シナ海を西北西に進みました。
3日午後9時には、大型で強い勢力となり、3日の午後11時には、宮古島の北北西約240kmに進み、ほとんど停滞しています。4日から6日頃にかけて強い勢力で向きを東に変えて再び沖縄本島地方に近づく見通しです。
そのため、沖縄地方では5日以降も大荒れや荒れた天気となり、台風の影響が長引くおそれがあります。
沖縄地方では、引き続き高潮や高波に厳重に警戒し、土砂災害に警戒してください。沖縄本島地方では南東の非常に強い風が吹いて4日から再び暴風となるおそれがあります。
(3日午後11時 沖縄気象台発表)
暴風警報発表予定 最接近
久米島 4日朝 5日未明から明け方
本島中南部 4日昼過ぎ 5日昼過ぎから夕方
本島北部 4日夕方 5日夜はじめ頃から夜遅く
台風の特徴
今回の台風の特徴につきまして、沖縄気象台が見解を発表しています。
1)台風6号は、日本の南で急速に発達(中心気圧が24時間で20hPa低下)しながら沖縄地方に接近した。
2)暴風域の半径が沖縄近海で東280km、西220kmと大きいため、大東島地方と沖縄本島地方が同時に暴風域内となった後、西進に伴い沖縄本島地方と宮古島地方・石垣島地方が同時に暴風域内となった。
3)台風の動きが遅いため、沖縄本島地方は暴風域に入っている期間が1日の午前11時から3日の午前11時に及んだ。
4)台風の接近と大潮の時期が重なり、2日には沖縄本島の東海岸(南城市の沖縄検潮場:国土地理院)で過去最高潮位を上回った。
5)沖縄本島地方では、南城市の糸数で最大風速の8月としての1位の値を更新した他、最大瞬間風速は複数の地点で8月としての1位の値を更新した。
各地の被害
沖縄本島地方では、2日に50m/sを超える突風を観測し、2日午後5時までの48時間雨量は、各地で300mmを超え、各地で大きな被害が出ています。
8月3日午前10時時点の沖縄気象台のまとめによりますと、土砂災害2か所、人的被害45名、住宅被害35か所、道路被害23か所、航空便の欠航は(7/31~8/2)国内線888便、国際線66便、船便欠航は(7/30〜8/3午前10時)およそ420便、バス運休は(8/1~8/2)3,214便、モノレール運休は(8/1~8/2)432便。
停電は最大215,800戸(8月2日午前10時)で、本島北部:35,260戸(伊平屋村、伊是名村、国頭村、大宜味村、東村、今帰仁村、本部町、名護市、宜野座村金武町、伊江村)、本島中部:102,260戸(読谷村、嘉手納町、沖縄市、うるま市、北谷町、宜野湾市、北中城村、中城村、浦添市、西原町※1)、本島南部:75,030戸(那覇市、与那原町、南風原町、豊見城市、糸満市、南城市、八重瀬町)久米島・慶良間地方※2:3,250戸(渡嘉敷村、座間味村、渡名喜村、久米島町)、宮古島:10戸未満(宮古島市)。
その他、車両横転、カーブミラー倒壊、電線垂れ下がりが報告されています。
※1「西原町」は気象警報・注意報や天気予報の発表区域では「南部」だが沖縄電力のエリアでは「本島中部」
※2「久米島・慶良間地方」は気象警報・注意報や天気予報の発表区域ではなく沖縄電力のエリア
まだ停電や断水が続いている地域があります。
台風はこのあと最接近する見込みですので、どうか安全な場所でお過ごし下さい。
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資料・情報:沖縄気象台、沖縄県、沖縄電力、旅客船協会、消防庁、大阪航空局那覇空港事務所、沖縄県バス協会、沖縄都市モノレール