働き盛りは、ミカンと緑茶で、メンタルを守れ
こんにちは、健康マネジメントスクール、水野雅浩です。
『ビジネスパーソンの健康マネジメント』を中心に本の執筆、企業、行政、大学などで講師をしています。特にアラフィフは、ストレスも増え、年齢差が大きくなるステージ。ぜひフォローして、「攻めの健康マネジメント」にお役立てください。
■フルーツで、うつ病のリスクを半分になる!
国立がん研究センターから、11月15日、「果物およびフラボノイド豊富な果物の摂取量が多いとうつ病リスクが低くなる」という興味深いコホート研究成果が発表された。
1990年に長野県佐久保健所管内の南佐久郡8町村に居住していた4~6歳の約1万2000人のうち、「こころの検診」に参加した1204人のデータに基づき、野菜・果物およびフラボノイドの豊富な果物の摂取とその後のうつ病との関連を調査。その結果、果物およびフラボノイドの豊富な果物の摂取量が最も多いグループでは、うつ病を発症するリスクが、摂取量が最も少ないグループの半分以下であることがわかった。
果物・フラボノイド果物の両方に、うつ病の予防効果があったことから、「果物全体が持つ抗酸化作用などの生物学的作用が効果につながったと考えられる」としている。
■冬は、うつ病が増える時期
ビジネスパーソンの中には、自分は元気で快活そのもの。うつ病とは、無関係と思っている人も多いことだろう。それでも、この秋、冬の時期はうつ病が増える時期。一年の中でも、風邪を同じように、気をつける必要がある。
季節の変わり目によって現れるうつ症状のことを季節性うつ病と呼ばれる。「季節性感情障害(SAD)」とも呼ばれ、日照時間が短くなってくる、10月ごろから春頃まで続く。
働き盛りのうつ病は仕事上のストレスがきっかけになることが多い。ここに季節の変動が加わることで、メンタルダメージの可能性が高まるのだ。
■うつ病は、命を脅かすことにつながる
WHOの調査によると、日本人の健康寿命を脅かす病気のうち、「うつ病」は、脳疾患、認知症に続く「第3位」であることがわかる。うつ病は、自殺の原因になることもあり重大な病気。軽んじては、いけないのだ。
うつ病と診断された場合、症状が落ち着くまで、最短でも2~3ヶ月。ながければ1~2ヶ月かかることもある。仕事だけでなく、プライベートにも、家族にも大きな影響を及ぼす。
■うつ病が疑われる9つの症状
では、どのような兆候があると、うつ病が疑われるのだろうか?これは自分だけではなく、家族、同僚、親しい仲間などのメンタルを守るためにもアンテナを立てておいてほしい。
(1)どちらか一方
- 気分の落ち込み
- 興味が持てず楽しいことも楽しめない
(2)次のうち5つ以上
- よく眠れない
- 食欲の変化
- 疲れやすい
- 自分を責める
- 集中力の低下
- 生きていても仕方ないと思う
- 動作がゆっくりになる
これらの症状が1日中かつ2周間以上続く場合は、要注意だ。ビジネスパーソンは、仕事KPIだけでなく、メンタルのKPIもチェックする習慣を身に着けよう。
■適切に対処すれば、うつ病の発症を妨げる可能性がある
うつ病は、治療より予防が重要だ。予防については、睡眠、運動、認知行動療法など各種対応策があるが、今回は、国立がん研究センターの研究報告にあるように「果物」にフォーカスする。
研究結果に合ったように、果物・フラボノイド果物の両方に、うつ病の予防効果があったことから、「果物全体が持つ抗酸化作用などの生物学的作用が効果につながったと考えられる」としている。果物は、好きなものをたっぷり食べることを心がけよう。
私のおすすめは、ミカンだ。ミカンには、ヘスペリジンというフラボノイドがたっぷり含まれる。手に入れ安さ、食べ安さ、コストパフォーマンスの観点からも抜群だ。
これ以外にも、フラボノイドが多い食材を下記に一覧にしておく。
- ・イソフラボン...大豆、きなこ
- ・ケルセチン...たまねぎ、りんご、エシャロット
- ・カテキン...緑茶、抹茶、小豆、ココア
- ・アントシアニン...赤ワイン、ブルーベリー、黒豆
- ・セサミン...ごま
- ・テアフラビン...紅茶
- ・ヘスペリジン...柚子、温州ミカン、レモン
オフィスで、ちょっと一息入れる際に、ミカンと緑茶を頂けばフラボノイドの補充は完璧だ。これで、メンタルリスクを防げるのであれば、やらない手はないのではないだろうか。
人類史上最長の人生を生きることになった私たちの最大のリスクは、心と脳にダメージを受けることだ。手遅れになってから慌てるのではなく、先手を打った攻めのメンタルマネジメントを習慣にしよう。
健康マネジメントスクール
水野雅浩
■プロフィール
1975年生まれ 福岡県在住 予防医学の専門家。健康経営アドバイザー。講師・作家。『グローバルで勝つ!太らない疲れない7つの習慣』はAmazon総合ランキング1位。香港の勤務時代に、食事・睡眠・運動・ストレスケア・サプリメントに気を使い仕事のパフォーマンスを上げるビジネスパーソンを目の当たりにして、日本のメタボサラリーマンとの差に愕然とする。その後、某大手外資系企業のサプリメント商品開発責任者として10年歴任。しかし、サプリメント以前に、日本では健康習慣の基礎の啓蒙が必要と痛感。健康マネジメントの専門家として、企業・大学・行政で講師として啓蒙に力を入れている。
■講演実績
【企業】富士通株式会社、東レ株式会社、株式会社麻生グループ、株式会社中外製薬、アクサ生命保険株式会社、三菱商事株式会社、JR西日本グループ、株式会社大日本印刷、コカ・コーラボトリング株式会社、大塚製薬株式会社、ネスレ日本株式会社、Huawei Technologies Co., Ltd.北日本銀行、鳥取銀行、日本海新聞社、岩手日日新聞社、京都ホテルオークラ、とりねつ株式会社、ソルネット経営コンサルティング、税理士法人中央総合会計事務所、北斗工業エンジニアリング、一般社団法人日本パーソナルブランド協会、株式会社ホーマス・キリンヤ【労働組合】全トヨタ労働組合連合会(119社)、豊田自動織機労働組合 【行政】鳥取県、宮崎県、福岡県、岩手県など 【大学】台湾大学 【塾】公文など多数
■保有資格
日本成人予防協会一級健康管理指導員(認定番号H35366)/健康経営アドバイザー 認定番号3000092)東京商工会議所/健康マスター検定エキスパート・普及認定講師 認定番号E1400471/健康美容情報認定協議会 健康美容アドバイザー認定講師/日本ダイエット協会 ダイエットプロフェッショナルアドバイザー/JADP認定 生活習慣病予防アドバイザー/サプリメントアドバイザー(認定番号H35366)/米国NLPコーチング研究所 NLPプロフェッショナルコーチ