早くも東北地方で桜開花 メリハリのある天候が桜の開花を促した?
きょう3月24日は東京の桜の開花平年日です。ところが既に報じられているように、今年は10日前の今月14日(火)に過去最も早い開花が発表され、その後も続々と各地から桜開花の便りが届いています。しかも東日本を中心に、過去最も早い開花の記録になっている所が続出しています。
そしてきょうは東北地方の福島県でも桜の開花が発表されました。平年より2週間も早く、こちらも過去最も早い開花です。今年は冬~春の非常にメリハリのあった天候がこうして記録的に早い開花に繋がったと思われます。
「しっかり寒い冬」と「極端に暖かい春」が開花を促したか
ソメイヨシノの花芽は前年の夏~秋に作られて一旦休眠状態に入ります。その後、冬の寒さにさらされることで休眠から覚め、春の暖かさを受けて生長していきます。(休眠打破)
図は福島の気温をグラフにしたものです。昨年11月の段階ではまだ平年より気温が高かったものの12月に入ると一気に冬らしい寒さになり、1月下旬には平年を大幅に下回りました。この気温の低さで、桜の花芽はしっかり覚めていたことでしょう。
ところが3月に入ると一転。今度は急激に気温が高くなり、春本番の陽気が続いています。こうしたメリハリのあった気候がつぼみの生長にとっては非常に好条件だったのでしょう。
また興味深いことに、福島と同じくきょう24日に鹿児島でも桜の開花が発表されました。一昔前は「鹿児島で桜が開花した後に桜前線が北上していく」というのが定石でしたが、今年は東京より10日も遅い開花となりました。各地の桜が異例の早さで開花している中、平年より2日早いだけです。
鹿児島でも12月や1月下旬は平年より寒くなったものの、そもそもの気温が高いため福島ほど極端には“芽覚め”がよくなかったのかもしれません。(グラフの縦軸参照)
仙台のソメイヨシノも間もなく開花
仙台管区気象台にあるソメイヨシノの標本木でも、既に先端からは薄いピンク色の花弁が見え、軸も伸び始めています。早ければあす25日(土)にも仙台の開花が発表されるかもしれません。これまでで最も早い記録は2021年の3月28日ですのでその記録を塗り替えることになりそうです。
また、ウェザーマップの予想では30日(木)にも満開を迎える予想ですので、お花見の計画は早めに立てた方がよさそうです。