なかなか深まらない秋 仙台で今年120日目の夏日に
きょう24日(木)の宮城県は朝から日差しが降り注ぎ、山越えの西風が吹いたこともあって気温が上がりました。最高気温は平年を大幅に上回る24度前後で、名取・白石・仙台・亘理で最高気温25度以上の夏日になりました。10月下旬に仙台で夏日になるのは6年ぶりのこととなります。
仙台の夏日日数は過去最多に
仙台で夏日になるのはこれで今年120日目、猛暑だった昨年の117日を上回って過去最多記録となっています。単純な夏の暑さだけで言えば昨年の方が圧倒的に暑かったのですが、今年は夏が終わりはしたものの秋がいつまで経っても深まってこないのです。
月ごとの夏日の日数を昨年と今年で比較すると、真夏の7月8月はほぼ変わりません。(というより両年ともほぼ毎日夏日です)
差が出ているのは夏の前後で、今年は5~6月の日数と今月の日数が昨年より多くなっています。10月の日数の差はわずか1日ですがこれは「25度」という気温で線を引いているためで、実際の気温で比較するともう少し差が出てきます。
昨年も平年よりは気温の高い日が多かったものの、アップダウンを繰り返しつつ徐々に気温そのものは低くなっていっていました。一方で今年は、10月中旬に一旦低くなって、秋が深まったかと思ったら再び上昇。10月20日頃に一気に低くなったかと思ったらまた急上昇しており、去年以上に秋の深まりは遅い印象です。
なかなか退かない夏の高気圧
季節が遅々として進まない原因は夏の高気圧です。
きょう日中の気象衛星ひまわりからの様子を見ると本州付近に伸びる雲の帯の南に広大な晴天域があります。ここに今なお夏の太平洋高気圧が居座っています。
本来であればもっと南に後退しているような時季になっているのですが今年はなかなか退陣せずにいるため、全国的にも気温の高い秋となっています。
そしてこうした傾向は11月にかけても続く見込みです。おととい22日(火)に気象庁が発表した3か月予報によると11月の東北地方の気温は「平年並みか高い」予想となっていて、季節の歩みが遅いであろうことが示唆されています。まだこの先も“晩秋”らしさを感じる日はなかなかやってこないかもしれません。
ただし12月に入ると状況が変わり、今度は大陸の冬の冷たい高気圧が急に強まるようになる見込みで「平年並み」に寒くなる予想です。日本海側の地域では雪の量も「平年並みか多い」予想となっていますので、秋の深まりは遅いですが冬への支度は例年通りにしておいた方がよさそうです。