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ルーキーの「20-20」は今年2人目。続いて3人目も!? 前年までは史上11人

宇根夏樹ベースボール・ライター
ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)Sep 3, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月3日、ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)は、シーズン20本目のホームランを打ち、それまでに記録していた26盗塁と合わせ、20-20を達成した。

 今シーズンの20-20は、ウィットJr.が4人目だ。そのうちの2人、フリオ・ロドリゲス(シアトル・マリナーズ)とウィットJr.は、今シーズンの開幕戦でメジャーデビューした。ちなみに、ルーキーではない他の2人は、テキサス・レンジャーズのアドリス・ガルシアマーカス・シミエンだ。

 ナ・リーグとア・リーグにおいて、20-20を記録したルーキーは、昨シーズンが終わった時点では、2012年に30-30のマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)を含め、11人だった。ロドリゲスとウィットJr.は、史上12人目と13人目だ。2人のようなメジャーリーグ1年目は、1977年のマイケル・ペイジ、1987年のエリス・バークス、1995年のマーティ・コルドーバしかいなかった。

 また、ポジションは、13人中11人が外野手。あとの2人、1997年のノマー・ガルシアパーラと今シーズンのウィットJr.は、どちらも遊撃手だ。

筆者作成
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 ロドリゲスとウィットJr.は、2人とも、ホームランを打てないまま、4月を終えた。それぞれの初本塁打は、5月1日と3日。どちらも、出場21試合目だ。1987年のバークス、1995年のコルドーバ、2012年のトラウトも、シーズン初本塁打は5月だが、今シーズンの2人とは事情が異なる。3人とも、4月を終えた時点のシーズン出場は、5試合以下だった。

 今シーズンが終わるまでに、20-20のルーキーは、さらに増えるかもしれない。こちらもメジャーリーグ1年目、5月28日にデビューしたマイケル・ハリス2世(アトランタ・ブレーブス)が、15本塁打と16盗塁を記録している。

 なお、ロドリゲスとハリスは、先月、長期の延長契約を交わした。ロドリゲスの契約については、「「20-20」達成のルーキーが得た延長契約は最大「18年4億7000万ドル」に」で書いた。ハリスは、ロドリゲスの10日前に、8年7200万ドル(2023~30年)の契約を手にした。ハリスの契約には、2年分の球団オプションがついている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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