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メイ英国首相の勝負服は、真っ赤!ごつい超大ぶりネックレスは意志の強さの表れ。イギリスEU離脱で

今井佐緒里欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者
3月12日、採決前の英国下院でのメイ首相(写真:ロイター/アフロ)

筆者は数日前から、このイギリスの命運を決める採決の日に、メイ首相は何を着てくるのだろうか、どんなファッションなんだろうと気になっていた。

真っ赤なスーツに、超超大ぶりの銀のネックレスを合わせていた! その大きいことと言ったら首が垂れてしまうのではと思わせるほどだ(上記写真)。

超超大ぶりまで行かないにせよ、大ぶりのネックレスは、メイ首相のトレードマークになっている。

この派手な赤いスーツは、今回初めて着たわけではない。何度か見たことがある。例えば、真珠の大きめネックレスと合わせるコーディネートは、最近もしている。真珠のおかげで、全体の印象は和らいでいる。

この真珠のネックレスはメイ首相のお気に入りのようで、よくつけているのを見る。例えば、前日のユンケル委員長との共同記者会見では、地味なスーツに合わせていて、全体としてシックな装いなっていた。

また、肩がこりそうな、この超大ぶり銀のネックレスも、以前に身に着けていた。ただし、地味な黒のスーツと一緒に。全体のバランスを考えてのことだろう。

でも今回は、超派手な赤のスーツに、超大ぶりの銀のネックレスを合わせている! すごいインパクトだ。ブレグジット採決にかける自分の意志の強さを、ファッションで表現しているのだろう。

ちなみに、前回の1回目のブレグジット採決の日である1月15日は、地味な黒色のスーツに、中くらいよりちょっと大きめの真珠を合わせて、とてもオーソドックスな装いだった。スーツはかなりスポーティーなラインなので、ごく控えめに個性を出したのかなと感じさせた。

いつもはもっとネックレスで遊び心がある人なのだけど、国にとって大事な採決の日なので、あえて個性を抑えてシックでフォーマル色の強いファッションにしたのだろう。

しかし、この採決は432対202という、歴史的大差で否決されてしまったのだ。

「こんなんではいけない! 気持ちで負けたのよ!! どこまでも私らしく強気で行くわ!!」と思ったのか、今回はこのように真っ赤なスーツに巨大な銀のネックレスで、2倍どころか4倍、いや8倍のインパクトのある組み合わせとなった。

否決はされるわ、声が枯れてしゃがれ声になっているわで、とても大変そうだった。でもカッコいいぞ、メイ首相。同じ女性として、大拍手を送ります!!!

欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者

フランス・パリ在住。追求するテーマは異文明の出会い、平等と自由。EU、国際社会や地政学、文化、各国社会等をテーマに執筆。ソルボンヌ(Paris 3)大学院国際関係・欧州研究学院修士号取得。駐日EU代表部公式ウェブマガジン「EU MAG」執筆。元大使のインタビュー記事も担当(〜18年)。編著「ニッポンの評判 世界17カ国レポート」新潮社、欧州の章編著「世界で広がる脱原発」宝島社、他。Association de Presse France-Japon会員。仏の某省機関の仕事を行う(2015年〜)。出版社の編集者出身。 早稲田大学卒。ご連絡 saorit2010あっとhotmail.fr

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