台風25号が発生する予想、日本付近に影響はあるのか?
台風25号が発生する予想
きのう9日(金)午後3時に発生した熱帯低気圧は、フィリピンの東海上を北上しており、気象庁からは、この熱帯低気圧が今後24時間以内に台風へ変わる見込みとの情報が発表されています。もし発生すれば台風25号ということになります。(関連記事)
上図は気象庁から発表された最新情報です。熱帯低気圧はあす11日(日)午後3時までには台風となる予想ですが、その後はほとんど発達せずに、来週13日(火)午後3時までには再び熱帯低気圧に変わる見込みです。
台風が予報円の最も北側を進んでも、せいぜい北緯20度付近までとみられることから、沖縄へ接近し、影響するような可能性はかなり低いと思われます。
台風となる予想の海域は海水温が29度前後あり、海水温だけからすればもっと発達してもおかしくありませんが、台風の発達は海水温の高さだけではなく、大気の状態も重要な要因であり、例えば、上空に乾いた空気や冷たい空気が流れ込む場合など、いくら海水温が高くても、台風へ発達しない、あるいは発生しても発達しないことが多々あります。
大陸から冷たい高気圧が張り出す
台風が発生するとみられるあす11日(日)午前9時の予想天気図をみると、大陸から高気圧が沖縄付近へ張り出してくることが分かります。高気圧が張り出せば、地上から上空にかけて冷たい空気や乾燥した空気も南へ氾濫するため、台風の発達を阻害する要因の一つになると考えられます。
師走に沖縄へ接近した台風は2個
師走に日本列島へ接近した台風はどれ位あるのでしょうか。
統計のある1951年以降、さすがに本州付近へ接近した台風は1個もありませんが、沖縄へ接近した台風は2個あり、上図のように2004年台風27号と1984年台風27号になります。
これらの2個の台風は、いずれも北緯20度を越えたあたりから急速に衰弱し、ギリギリ台風の状態で接近の定義である300キロ以内に近付きました。いくら沖縄と言えども、台風からすれば、北からの冷気や乾いた空気の影響で、勢力を保って近付くのは至難の業であることが分かります。
一方、小笠原諸島へは統計開始以来、5個の台風が接近しており、大陸から離れているという点で、沖縄よりは接近しやすい傾向があるようです。ちなみに昨年の12月3日から4日にかけて、勢力の強い大型の台風21号が小笠原諸島へ近付き、ニュースになりました。