遅い梅雨入りとともにいきなり最盛期へ、7月早々には”梅雨明け猛暑”が到来する可能性も?
梅雨前線は大きく南下
太平洋側に大雨をもたらした低気圧は日本の東へ抜け、梅雨前線も日本の南へ大きく南下したため、きょう19日(水)は全国的に強烈な日差しが照り付けて、真夏日の所が多くなりました。
この先の見通しですが、週末までには平年より大幅に遅れている本州付近での梅雨入りの発表がありそうで、梅雨入りとともに季節のステージが一気に前進し、梅雨前線は本州付近から日本海側へと北上することも多くなるでしょう。梅雨入りとともに、いきなり梅雨は最盛期あるいは最終ステージへ突入するような感じです。
そして、再来週には太平洋高気圧が南から本州付近にまで張り出す可能性があり、記録的に遅くやってきた梅雨からいきなり真夏へとかじを切る可能性も見え隠れしている状態です。
関東甲信の梅雨入りは、過去最も遅い23日(日)か
南下した梅雨前線は、今後西からゆっくりと北上し、週末までには本州付近の多くの所で、記録的に遅い梅雨入りの発表があるでしょう。
関東甲信に関していえば、上図のように22日(土)でも、まだ雨雲は届かない計算となっていて、梅雨入りは雨雲が到達する23日(日)にまでずれこむ可能性が高くなってきました。もしそうなれば、2007年と1967年に記録した過去最も遅い梅雨入り記録6月22日を更新することになります。
ただ、今発表されている梅雨入りは速報値であり、9月に確定値(統計値)が発表され、ここで見直されることも多々あるため、過去最も遅い梅雨入りであったとしても、確定するのは9月になってからということになります。(関連記事)
来週はいきなり梅雨の最盛期へ
記録的に遅い梅雨入り発表があった後、梅雨前線はもうあまり南へは南下せずに、本州付近から日本海側へ北上することも多くなる予想で、来週は一気に梅雨の最終ステージに突入するような形となりそうです。
10日間予報をみても分かる通り、西日本から東日本はもちろん、北陸や東北にも傘マークがズラリと並んでいて、南からの暖湿流の流れ込みなどによっては、本州付近のいつどこで大雨や豪雨が発生してもおかしくない状況となりそうです。北陸や東北を含めて、いきなりやってくる梅雨の大雨に十分な注意が必要です。
そして再来週はもう7月に突入しますが、さらに季節は前進し、太平洋高気圧の張り出し如何では、梅雨明けを思わせるような真夏期へ突入する可能性があります。
7月早々にも太平洋高気圧が張り出す可能性
上図は上空5500メートル付近の気圧配置の予想(5日移動平均の平年比)で、5880メートル内のエリアがおおむね太平洋高気圧の勢力圏内となります。
きょう19日(水)の予想では、太平洋高気圧の勢力範囲は、まだ沖縄付近にギリギリという状態ですが、2週間後の7月早々には、沖縄付近から西日本へも張り出す予想となっていて、太平洋高気圧に押されて、梅雨前線は北陸から東北にかけて北上する見込みです。予想通りこのような場となれば、西日本から東日本の太平洋側では梅雨明けを思わせる夏空が広がり始める可能性が十分に考えられます。
7月早々の段階で、もし太平洋高気圧がしばらく張り出すような予想となっていれば、梅雨明けの検討も視野に入るかもしれません。様々な予想資料をみると、上述した太平洋高気圧の他、猛暑をもたらすもう一つの高気圧、チベット高気圧も日本付近へ張り出し、まさに盛夏となるような計算も見受けられます。
7月早々にも真夏が到来する可能性
ウェザーマップによる16日間予報では、東京から鹿児島にかけて、7月早々には晴れ間が続く予想となっています。ただアンサンブル予報の中には、太平洋高気圧があまり張り出さない予想もあるため、まだ確からしい夏空予想というわけではありませんが、雨天よりは晴天となる確率は高く予想されてきています。
7月早々にも梅雨明け猛暑到来か?
きょう19日(水)に更新された2週間気温予報では、太平洋高気圧の強まりに対応して、7月1日(月)頃の5日間程度は、広い範囲で、平年より気温がかなり高くなる確率が30%以上と予想されています。これまでの予想より高温確率がさらに高くなってきました。
ここでかなり高い確率というのは、同期間において、10年に1度程度以上の高温となる可能性があることになり、究極には7月早々にも梅雨明け猛暑となる可能性がある予想ともいえます。