九州南部が梅雨入り、関東甲信などは間近?まだ先?
九州南部は平年より9日遅く梅雨入り
きょう8日(土)は東シナ海に低気圧が発生し、この影響で、沖縄から西日本にかけて雨雲が広がっていて、気象庁から九州南部が梅雨入りしたとみられると発表がありました。九州南部の梅雨入りは平年より9日遅くなりましたが、記録的に遅いというほどではありません。
九州南部に梅雨入りをもたらした雨雲や雲域の挙動次第では、九州南部以外の地方でも梅雨入りの可能性がある状態ですが、今回はいったん、見送りになる可能性が高いと思われます。
週明けには雨雲が東や南へ離れる
上図は週明けにかけての雨と雲の予想です。今夜からあす9日(日)にかけては、梅雨入りした九州南部をはじめ、西日本では活発な雨雲が広がるため、四国や九州を中心に、非常に激しく降る所があるでしょう。場所によっては雷を伴うおそれもあり、土砂災害や落雷、突風などに、十分な注意が必要です。
ただ、西日本の雨雲は、お辞儀をするように、主に西日本から東日本の太平洋沿岸をかすめて通る計算で、あさって10日(月)にはもう東の海上や南の海上へ離れていくでしょう。このため、九州南部以外の梅雨入りは、今回に関しては、見送られる可能性が高いと思われます。ただその後も、雨雲はなかなか本州付近へ北上する予想とはなっていません。
梅雨前線はしばらく大きく北上せず?
最新の10日間予報をみると、梅雨入りが発表された鹿児島では雨雲の北端がかかりやすく、一時的に雨が降る日が多い予想となっています。また高知も13日(木)に一時雨が降る予想ですが、その他の各地は、雲が増えても、雨が降る可能性は小さく、次に傘マークが多くなるのは、再来週の週明け17日(月)から18日(火)頃となっています。
九州南部以外の梅雨入りの平年日は、九州北部6月4日ごろ、四国6月5日ごろ、中国6月6日ごろ、近畿6月6日ごろ、東海6月6日ごろ、関東甲信6月7日ごろ、北陸6月11日ごろ、東北南部6月12日ごろ、東北北部6月15日ごろとなっていて、今の予報通りだと、東日本や西日本の梅雨入りは、平年より大幅に遅れる可能性が高い見立てです。
関東甲信は17年ぶりの遅い梅雨入りも?
上図は、関東甲信の梅雨入り日に関して、統計のある1951年以降で、遅い方からの順位を調べたものです(順位には重複年があり)。
関東甲信の最も遅い梅雨入りは、2007年と1967年の6月22日で、6月下旬以降にずれ込んだのはこの2回だけです。次いで2位は、1960年の6月19日、3位は1999年、1982年、1969年の6月17日となっています。
以前は遅い梅雨入りもけっこう多かったのですが、近年はその傾向が小さくなり、6月15日以降にずれ込んだ年は、2000年以降、2007年の6月22日しかありません。もし来週の15日(土)以降までずれ込めば、過去最も遅い梅雨入りとなった2007年以来、17年ぶりの遅い梅雨入りとなります。(関連記事)