【子どもの自立を促す!】幼児教育講師おすすめの環境づくりを大公開!
幼児教育講師のTERUです。
日々の子育て本当にお疲れ様です!
今日は前回に引き続き『自分のことを自分でしたくなるお家づくり』をテーマにお話しさせていただきます。
前回は、子どもたちが「自分のことを自分でしたくなる」には次の5つの要素が大切だとお話し、1〜2の“親の姿勢が作る環境”についてご紹介しました。
- 子どものやりたい!=やれた!体験を積み重ねられる環境
- 自分のことを自分でやることを前向きに捉えられる環境
- 特別感のある環境
- 子ども自ら動ける環境
- 子どものストレスを減らせる環境
今回は3〜5の“物理的な環境”についてご紹介していきます。
③特別感のある環境
やはり子どもが自分から主体性を持って動くには『特別感』というのはとても大事な要素です。
「自分でやらないといけないことに特別感なんて必要ないんじゃない?」と思うかもしれませんが、自分のことを自分でやる経験を積む最初の段階としては結構重要だと思っています。
具体的には3つポイントがあります。
1.使うツールを自分で選んで買ったものにする
子どもが自分のことを自分でする時、色んなツールが絡んできます。
例えば“自分で食べた食器は自分で洗う”というルールが家族の決まりだったとします。そのとき、子どもは食器を洗う時にスポンジと洗剤が必要になりますよね。
それを自分で選んで買うわけです。
「そんなこと?」と思うかもしれませんが、子どもにとって自分で買ったもの選んだものは特別なのです。
自分で選ぶからそこに特別感と主体性が生まれて、自然と自分のことを自分でやることに心が向いてくるんですね。
2.子どもに物の配置を決めてもらう
これも理由は同じです。
例えば“遊んだおもちゃを自分で片付ける”という場面ではおもちゃの配置を自分で決めてもらいます。
「どこに置いたら片付けやすい?自分で決めていいよ!」などと子どもに任せてその配置を子ども自ら決めると、お片付けが一気に自分ごとに変わります。
家の中のどこにでも置いて良いだとさすがに親御さんは困ってしまうと思うので「このスペースの中のどこに置く?」という感じで制限を設けても良いですね。自分で決めたことだからこそ、特別感がありそこに心が向いていくのです。
3.〇〇ちゃんのもの演出
私が行っているYouTubeライブ中にシェアしていただいたアイデアで、料理のお手伝いをしてもらいやすくするために『小さいサイズのレードル・泡立て器・へら』などを用意してあげている方がいらっしゃいました。
「これは〇〇ちゃんの調理器具だよ!」と伝えてあげると、子どもにとっては大きな特別感になり、自分のことを自分でやりたくなりそうですよね!
他にも
・タオルをお気に入りのキャラクターのタオルにしたら自分から使うようになった!
・自分のコロコロチェアを用意したら自分で動かして料理のお手伝い、食器さげ、歯みがきなど色々やってくれるようになった!
と教えてくださった方もいらっしゃいました。
他にも兄弟がいる場合は、一人ひとりの棚を用意してあげることで「ここは自分の場所」と片付けや準備などができるようになった!というお声もありました。
逆に、ここだけは片付けなどをせずに好きに置きたいものをおいてもOK!という自由にできる場所を作るのもオススメです。
家の中のあらゆるところを整理整頓しないと口出しされるということでは子どもも息が詰まってしまいますが、ここだけは自由でOK!という場所があると他の共用場所の整理整頓を進んでできるパワーになるかもしれません。
さらに、あるご家庭では
・定期的にお子さんと一緒におもちゃなどの『ものを減らす』
ということをされていて、その際に『残すと選んだものは拭いてから元に戻す』ということをしているそうです。
まずものを減らすということは自分にとって大切なものを考えるということですし、さらに拭いてから戻すことで自分の特別なものだという意識も芽生えそうですよね!
とても良い方法だと思いました。
④子ども自ら動ける環境
今度は子どもが大人からの働きかけがなくても自分から動ける環境づくりという面で考えていきましょう!これも3つあります。
1.親ではない他の何かが知らせてくれるツールの活用
子どもが自分のことを自分でやらないとき、私たち大人はどのように対応するでしょう?多くの場合「やりなさい!」「時間だよ!」などと促す声かけをするのではないでしょうか?
もちろんこれが悪いわけではないのですが、子どもにとってこの声かけが逆にやる気を削いでいることもありますよね。
そういったとき、タイマーや目覚まし時計、AIスピーカーなど、セットすれば時間を教えてくれるツールを活用するのがオススメです。
「やるべきことを何時から始めるのか?」というのを子ども自ら決めさせて、自分でタイマーをセッティングするように促せば、決めたのは自分なので動きやすくなるでしょうし、アレクサなどを使って毎日定例の時間にお知らせをしてもらえるようにすれば、親ではない第三者からのお知らせなので波風立たずに動き出せるかもしれません。
2.やることの見える化
代表的なものだと『やることチェックリスト』や『やることマグネット』です。
説明はいらないと思いますが、これらがあることによって自分が何をしないといけないのかが明確になり、さらに終わらせていくことでチェックがされていくというのも自分から動く動機づけになりやすいです。
これらも親が決めて作るのではなく子どもを巻き込んで作れると、自分でリストを作ることで主体性が生まれます。
もちろんこれらを取り入れたからといってすぐにできるようにならないですが、少なくとも自分で「何をしないといけないのか?」を確認できるようになるので、これも親からの声かけが減るかもしれません。
3.いつでも自分のタイミングでできる状態を作っておく
やはり子どもにも子どものタイミングがあります。
大人としてはやるべきことを今やってほしいんだけどなと思うこともありますが、その大人のタイミングで子どもが自ら動き出すことは本当に稀です。
なので、僕たちができる環境づくりの1つに子どもがいつでも自分のタイミングでできる状態を作っておくというのは良いサポートなのではないかと思います。
・洗濯機を開けっぱなしにしておくことで、子どもが自分のタイミングでポンポン脱いだものを入れてくれる!
・朝食一式(ヨーグルト、バナナ、パン、飲み物など)を全て届く位置に置いておくことで、親が起きる前に自分で準備をしていることもある!
などというご家庭もありました。
他にもきっと自分でやらないといけないことの中に「いつでも自分のタイミングでできる状態になっているか?」と考えるとそうではないものもあるかもしれません。
それを一度チェックしてみると、自分のタイミングでいつの間にかやっていることが増えてくるかもしれませんね。
⑤子どものストレスを減らせる環境
子どもたちが自分のことを自分でできないとき、その原因の1つに『何かしらのストレスがある』という理由が考えられます。
その代表が『手の届くところに物が無い』ということです。
こちらもYouTubeライブ中にシェアしていただいたアイデアで反響が多かったものをご紹介させていただきます。
・必要なものは目線の高さになるべく配置しておく
・絵本の片付けが苦手なので絵本のコーナーは目の高さに合わせて低めに配置している
・よく使う飲み物コップは手の届くところに置いて、飲み物も野菜室に入れている
・幼稚園や学校に必要な準備グッズは1つの箱で完結するように置き場を工夫している
・筆記用具を浅いトレーに入れるようにしたら浅い方が把握しやすいのか整理整頓を自らするようになった
・絵本の片付けがきれいにできないので本の背表紙に色分けシールを貼っている
・ステップ台を重くて動かすのが大変なものからプラスチックのものに変えたら自分でどんどん使うようになった
あとは、こちらの写真のように玄関に自分の靴を置く為のシールを貼ってからは靴を喜んで揃えてくれます!という方もいて、良い工夫だなと思いました。
どこに片付ければ良いかが一目瞭然になりますし、さらに何と言ってもそこに置きたくなるような可愛い感じなのでワクワクしますよね!
いかがでしたでしょうか?
ぜひ皆さんもこれらを全部やろうなんて思う必要はないので、これいい!と思ったものがあれば取り入れてみてくださいね。
子どもの心を考えながら自立して自分のことができる環境を作っていっていただけると嬉しいです。
皆さんの子育てを応援しています!