フランベして食べる「もつすき焼き」!?五反田にオープンした牛ホルモン専門店に行ってきた
焼肉やもつ鍋で親しまれている「牛ホルモン」。東京・五反田に、エンタメ感抜群の食べ方を提案する牛ホルモン専門店『Toki』がオープンしました。こちらではイタリアンの技法をベースにしたホルモン料理ほか、フランベして食べる炎の「もつすき焼き」が楽しめるんです!試食会に伺ってきたので、詳しくご紹介します。
一頭買いした黒毛和牛のホルモンを贅沢に使用
1月26日にオープンした牛ホルモン専門店『Toki』は、中目黒や恵比寿にある人気店「焼とん まるや」の系列店。Tokiでは国産黒毛和牛を一頭買いし、牧場から仕入れの店舗で直接さばいたもつを使用しているそう。
“ザ・スタミナ料理”というイメージが強いホルモン料理ですが、こちらではイタリアンの技法をベースにした牛ホルモンのアラカルトや、一風変わったコース料理が楽しめます。
店内は4名掛けと6名掛けのテーブル席を配した広々空間。椅子のクッション部分は持ち上げられるようになっており、中に荷物が収納できるようになっています。
看板メニューはお客の目の前でフランベする「もつすき焼き」!
牛もつと野菜類のセット(2100円)ほか、サラダや前菜、〆の麺やデザートがつく全7品の「もつすき焼きコース」(3850円)が用意されています。
一番下に書かれている「もつ料理コース」(3150円)では「牛ほほ肉の赤味噌煮」「香草パン粉のレバーカツ」など、ワザありのもつ料理6品とデザートが楽しめるそう。
黒板には「牛ハツとセミドライトマトのカルパッチョ」など、お店おすすめの一品料理も書かれています。
ほかにも「牛テールの肉じゃが(カチャトーラ)」や、ハラミスジを使った肉々しいコロッケ「クロケッテ」といったアラカルトも充実。
迷いましたが今回は「もつすき焼きコース(3850円)」をお願いしました!全7品の内容は以下の通りです。
・もつすき焼き
・白菜サラダ
・レバー燻製刺し
・ゴロゴロ根菜のもつ煮込み
・シロコロタレ焼き
・〆きしめん
・季節のジェラート
「もつすき焼きコース」を試食レポ!
こちらは淡い色が印象的な、黒毛和牛の「レバー燻製刺し」。一頭買いし、血抜き処理を店舗で行なっているからこそ実現できる色合いなのだとか。真空低温調理をした後に、ヒッコリーとサクラチップを使った冷燻製仕立てになっています。
プリッとしたレバーは、口に入れるとトロリとなめらかな食感に。噛むほどに鼻から抜ける燻製の香りが心地よく、もう一枚……と思わず箸が伸びます。
ハチノスやミノ、ギアラなど、さまざまな部位のホルモンが楽しめる「ゴロゴロ根菜のもつ煮」。居酒屋でよく見る味噌味ではなく、出汁と醤油仕立てのあっさりと優しい味付けです。大根やごぼう、れんこんなどは大ぶりで食べごたえあり。
もつのコリコリ感と根菜の甘みがしっかり伝わり、ほっとするおいしさです。
各テーブルには薬味も揃っており、味を変えながら楽しむこともできます。
こちらは発酵胡麻ドレッシングを添えた「白菜サラダ」。塩昆布やごま油で和えたフレッシュな白菜はそのままでもシャキシャキでおいしいのですが、ねりごまや塩こうじを使ったドレッシングで食べるとコク深い味わいに変化します。
いよいよ炎の「もつすき焼き」が登場!
前菜やサラダを堪能していると、ついにもつすき焼きが運ばれてきました!最初はスタッフさんがもつを卓上で炒め、おいしく食べられる状態まで仕上げてくれます。その間に写真や動画撮影の準備をするのがおすすめです。
作り方はメニューにも記載があります。
まずは青森県産のにんにくスライスを軽く炒めて油に香りを移し、大ぶりのもつを加えて炒めます。もつはマルチョウやダイチョウなど、その時々で一番おいしいホルモン部位を使っています。
ロースターの上にセットされた鍋は南部鉄器。温度ムラができにくく、冷めにくいこと、まろやかな味に仕上げられることから選ばれたそう。
もつを軽く炒めたら、韓国唐辛子を振りかけます。見た目は赤いですが辛味はほとんどありません。特有の旨みや甘みがあるので、一緒に炒めることで、もつのおいしさをグッと引き出してくれるのだとか。
ここで徳利を一杯!中身は日本酒をベースにしたお店特製のもの。火をつけると……?
勢いよく炎が上がり始めました!思わず「おおっ」と声が出てしまうほどのド迫力。しかもこの炎、1分以上続くほど長いので、写真や動画も慌てずに撮れます。フランベすることでアルコールと一緒に肉の余分な脂を飛ばし、同時に旨みも閉じ込めます。
試作段階では日本酒100%でフランベしていたそうですが、最後にお酒の匂いがどうしても残ってしまうため、日本酒のやわらかな風味だけが残るようにと改良を重ねたそう。
その後はきび砂糖を使った割り下を加えて軽く煮込んだら出来上がり!野菜類を入れる前に、まずはアツアツのもつだけを溶き卵につけていただきます。
日本酒の甘い香りをまとったもつはプリプリ感とともに深いコク!ほんのり甘い割り下ともよくマッチしていて、ジューシーな味わいです。もつは部位によって食感や味わいが違うので、牛すき焼きとはまた異なる豊かさが楽しめますね。
その後、キャベツや玉ねぎなどは好きなタイミングで入れればOK!火が通ったら、もつと一緒に卵にくぐらせて食べます。
野菜はシャキシャキの状態でも、くたくたに煮込んでも◎。割り下がほどよく染みこんで、もつとも相性抜群です。
鍋のシメはきしめん!煮詰めた割り下にきしめんをたっぷり吸わせて、つけ麺のように卵を絡めて食べるのがおすすめなのだとか。
デザートは旬の素材を使った季節のジェラート。二子玉川のジェラート専門店「Gelato 9.(ジェラート ナイン)」のもので、およそ3か月に一度変わります。取材時は柚子&金木犀のフレーバーでした!
今回お酒は注文しませんでしたが、ビール、ハイボール、日本酒など色々揃っていました。ワインはイタリア・トスカーナ州出身のインポーターから仕入れているそうで、料理とのペアリングを重視したラインナップになっています。
『肉の街』と称されるほど焼肉店が多い五反田ですが、ホルモン専門店は意外に少ないのだとか。イタリアンベースのもつ料理はもちろん、フランベする「もつすき焼き」はお店でしか食べられない体験価値があります。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?