県道沿いに佇む孤高の名店。そこには久留米ラーメンの原点でもある清湯スープを使った至高の黄金ラーメン。
らーめん さかい
久留米市から八女に向かう途中、広川町の県道82号線を走れば、ふとらーめんの看板が掲げられている。それは「らーめん さかい」。久留米立花線と呼ばれる通りは、ただただ一直線に道路が伸びており、コンビニがポツポツあれど飲食店はほとんどありません。その通り沿いにポツンと現れる。そんなお店は、地元をはじめ遠方からも多くの人は訪れる、まさに孤高の名店なのです。
ふと通りがかりに訪れる、というより、「らーめん さかい」を目指して来られるお客さんが多いのではないでしょうか。そのように感じます。お店に入れば、カウンター席があり、奥にテーブル席がひとつ。こじんまりとして席数は多くはないですが、お客さんが途切れるどころか行列となる人気店です。
黄金ラーメン
まずは入口で食券を購入するのですが、豚骨メインで、その中に気になるメニューの「黄金ラーメン」をいただきました。基本は久留米ラーメンを主とするようですが、この透き通るスープは豚骨なのか?と思ってしまいます。キラリと輝く黄金スープには麺がしっかりと映り、ネギとチャーシューがトッピングされています。
いわゆるクリア豚骨なのかもしれませんが、清湯スープですね。久留米ラーメンといえば豚骨の原点なんていわれますが、もともとは清湯スープのあっさりクリアな味わいが主流だったと聞きます。そのスープを誤って強火で炊いてしまったところ、思った以上に美味しくて今の呼び戻し豚骨へとつながったのは有名な話。その原点をしっかりと受継いでいる一杯ですね。
ひとくち味わえば、豚骨の風味は全く感じないくらい。そこに程よい塩味と、ニンニクの風味が非常に良いアクセントを加えています。全体的にさっぱりとしていますが、不思議と食べ進めるごとに味わい深く美味しい。
麺はオーソドックスな中細ストレート。コシがありパスッとした加水率低めに感じる食感は。久留米よりも博多よりかも。とはいえ。この黄金スープにはバッチリの組み合わせ。
チャーシューは厚みもあり、脂感少なくさっぱりといただけます。タレの味わいも食感も良く、あっさりスープと絡んでもいい感じ。麺にスープにネギやチャーシューまで、上品な味わいの仕上がりです。
豚骨とは思えない、上質でスッキリとしながら、塩味とニンニクの風味が良くアクセントを加えながら奥深い味わい。これはまさに至高の一杯。もちろんスープまで完食。しんぷるな店名だけの丼のデザインも鮮やか。
この県道82号線沿いに佇む孤高の名店。九州を横断する国道3号線の裏通りにあたるともいっていい道路。セブンイレブンのちょうど向かいにあります。ここに小さくも大きな影響を与える、元祖久留米のルーツをしっかりと継承する名物ラーメンは、今も多くの人を呼び寄せる至高の味わいです。ぜひドライブがてらに、一度は食べてほしいと思う一杯です。
らーめん さかい
住所:福岡県八女郡広川町長延751-1
営業時間:月~水 11時30分~14時30分
木~土 11時30分~14時30分
18時30分~22時00分
定休日:日曜日
駐車場:有