スタバのポイントプログラム開始。お得かライバル店と徹底比較。10%超還元の「最強はU」?
スタバがついにポイントプログラムを導入! でも分かりづらい?
スターバックスがポイントプログラムを導入したことが話題です。9月20日からスタートした「スターバックスリワード」がそれです。
ポイントとは呼ばず、「スター」を貯める仕組みだと説明するのがいかにもスタバ的オシャレ感ですが、実際のところ、還元率はどんなものでしょうか。ファイナンシャルプランナー的に、ライバル他社のポイントサービスも比較しながら還元率をチェックしてみたいと思います。
まずスタバのポイントプログラムの特徴的なところは期間限定の「スター」を二段階で貯めることと、「マイスターバックス」へのWEB登録を必須としているところです。
まず50円(税抜き)の利用ごとに1Starがたまっていきます。しかし、この段階では割引はまったくありません。割引とはまったく関係ない状態で、まずGreenStarと呼ばれるスターを250ためると、次はGoldStarを貯めるステージにランクアップします。
以降はGolStarを150貯めるごとに「Reward e Ticket」が発行され、税抜き700円までの買い物が一品できる、という仕組みです。ちなみにGoldeStarを集めたあとに1年間で250スターを集めた場合は、翌年もGoldeStarで続けられるそうです(言い換えると、そこまで使わない方はまた、GreenStarからやり直しということか)。
さて、スターの二段階システムを乗り越えて割引をもらうためにはいくらかかるか、というと「税抜き価格50円×400スター」つまり20000円ということになります。そこで得られるチケットをフル活用したとして700円の割引ですから還元率は3.5%ということになります。
とはいえGolrStarになった以降は「税抜き価格50円×150スター」ごとにチケットがもらえますから、そこからは7500円の利用ごとに700円の割引券を手にすることになり、9.3%還元ということになります。
といっても、ぴったり700円の商品を購入できるとは限らず、還元率はもっと下がると思われます。また、最初の一杯無料のために使うGreenStarのための12500円のコストを考慮すると素直に9.3%とはいえません。
仮に週3杯、330円(税抜)のショートラテを飲み続けたとします。年間51480円分飲んで、チケットは5枚手に入りますので、およそ6.8%の還元率になります(くどいが、700円分しっかりチケットを使えない場合、さらに還元率は下がる)。
ただ、面白い仕組みもあって、端数も計算対象になることです。よくある還元システムの「100円あたり1ポイントだけど370円買い物したので70円分は無効になった」のようなロスはありません。
さて、このスタバのポイントプログラム、ライバルカフェと比べてみるとどうでしょうか。
ライバル店舗と比較してみるとUが最強だった?
○タリーズ
スタバ最大のライバルといえるタリーズは、基本的にポイント制を採用していません。しかし、プリペイドカードを利用することで、1杯あたり10円の割引が生じます。
仮に360円(税込)のカフェラテを頼むとすれば割引率は2.78%になります。スタバのポイントプログラムより還元率が低いようですが、「最初の一杯から常に適用される」ことに魅力があります。
また、固定的に10円値引きということは安い商品を買うほどお得なので本日のコーヒー320円(税込)なら3.12%割引ということになり、還元率はアップします。
スタバの動向を踏まえ、タリーズがポイント制を採用してくるのかがもっかの関心事です。
○上島珈琲、珈琲館
UCC系の上島珈琲や珈琲館は共通のプリペイドカード(プレシャスカード)を発行していますが、これはチャージ金額と利用金額についてポイントを付与する仕組みとなっています。チャージ金額が多いほどポイント付与率は高くなりますが3000円をチャージすると通常5%がポイント付与される驚きの還元率です(2017年10月は入金ポイントが2倍になっており3000円チャージで10%還元される。不定期に実施されている)。
また、利用金額についても5%が還元されるため、相当のポイントバックになります。無糖ミルクコーヒーSが370円(税込)ですが、チャージ時に5%相当、利用時に5%相当たまったとすれば、37円相当がたまったことになり、「10%引き」に相当します。キャンペーン時にはなんと15%還元もありえます。
かつて「U最強」とプロレスや格闘技好きの中では言われていましたが、カフェ業界のポイント還元率でいえば「U(上島珈琲)最強」説が有力となっています。
○プロント
「プロン党Edy~楽天ポイントカード」を発行しています。電子マネーの楽天Edyがセットされているカードで、楽天Edyからの支払いで10%オフになるほか、楽天ポイントが3%相当たまります(税抜き200円あたりに基本ポイント1、プロン党特典ポイント1がつき、税込み200円ごとEdy支払いに1ポイントが付与と、条件はちょっと複雑)。ただし発行時500円がかかります。
プロントもかなりの還元率で、職場の近くにあるならポイントカードは作っておいて損はないでしょう。
○ドトール、エクセルシオール
ドトールとエクセルシオールは最近共通のプリペイドカード「ドトールバリューカード」としました。発行費用300円ですが300円ポイントが付与されるため、発行費用は実質無料です。
2000円以上のチャージで5%相当がポイント付与され、商品購入時に1%相当がポイント付与されます。
○カフェドクリエ
「カフェ・ド・クリエカード」を発行しており、プリペイドカードとしてチャージして使えます。利用時の会計から5%オフになります。チャージでのポイント還元はありません。
○コメダ珈琲
プリペイドカード「コメカ」を発行しています。利用金額の1%還元が基本で、会員登録をしておくと3%還元にアップします。チャージでのポイント還元はありません。
行きつけのコーヒーショップのプリペイドカードは必携!
コーヒーショップチェーン店について、大手を中心に還元率比較をしてみました。「え、そうだったの?」という発見があったかもしれません。
プリペイドカードの難しさは先にチャージした数千円についてそのコーヒーショップでしか使えなくなるという「利用制限」が「割引」とセットになっていることです。チャージした1000円をおろして他社で使うことは絶対にできません。
しかし、行きつけのチェーン店がある場合は、プリペイドカードなりアプリで設定をしておくべきでしょう。5%還元されるということは20杯に一杯無料ということですから、月に一杯以上はお得になるのではないでしょうか。
また、一部コーヒーショップについては、クレジットカードからのチャージも認めていますが、この場合、クレカのポイントも入るため、さらにお得ということになります。クレカにもよりますがさらに0.5%以上の還元が生じることになります。
逆に、あまり利用率の高くないコーヒーショップのポイントカードはチャージしすぎないようにしましょう。1000円単位でそのつどチャージして支払うくらいがいいでしょう。最後の利用から1年経過すると残高が失効したり、紛失時の保証がないことも多いからです(一部カードについてはWEB会員登録していた場合などに限って保証機能あり)。
各社がそれぞれに知恵を絞ったポイントプログラム、ぜひ有利に使って、美味しく楽しい時間を過ごしてみてください。