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レンジャーズのチャップマン獲得は、早くも大成功の予感!? 移籍後の5登板は与四球も失点もゼロ

宇根夏樹ベースボール・ライター
アロルディス・チャップマン(テキサス・レンジャーズ)Jul 15, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月を迎える前に、テキサス・レンジャーズは、若手2人をカンザスシティ・ロイヤルズへ放出し、アロルディス・チャップマンを獲得した。

 そこから、チャップマンは5試合に登板し、1イニングずつを投げている。計17人に対して投げ、奪三振は7、被安打はシングルが2本、与四球と与死球はゼロ。失点もない。

 移籍する前の31登板は、16.26の奪三振率だけでなく、与四球率も6.14と高かった。

 もっとも、移籍直前の4登板も、与四球はなかった(その前は、2登板で与四球5)。失点も、ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)に決められた本盗の1点だけ。自責点はゼロだった。

 ラミレスの本盗については、こちらで書いた。

「「延長戦の本盗」は珍しいけれど…」

 また、オールスター・ブレイク後は、2試合続けて登板。それまでは、移籍前と同じく、セットアッパーを務めていたが、中0日で投げた7月15日は、2対0とリードした9回表のマウンドに上がり、試合を締めくくってセーブを挙げた。

 2死からマイルズ・ストロウ(ガーディアンズ)を空振り三振に仕留めたシンカーは、スタットキャストによると、球速102.5マイル。自身の最速ではないものの、2015年以降の「スタットキャスト・エラ」における、レンジャーズの投手による最速を更新した。

 それまでの球団最速は、101.8マイル。2019年9月14日にエマニュエル・クラッセ(現ガーディアンズ)が記録し、前日にチャップマンが並んでいた。

 なお、今シーズン、クローザーとして15セーブを挙げているウィル・スミスは、7月15日の試合で、7回表の途中から登板し、1.2イニングを投げてチャップマンにつないだ。今後についてはまだわからないが、「スミス→チャップマン」のパターンが増えていくかもしれない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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