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阪神で開幕スタメンの新人は、どんなスタートを切った? 新人王は? 今年の佐藤輝明は初打席に打点を記録

宇根夏樹ベースボール・ライター
沖原佳典 SEPTEMBER 17, 2000(写真:築田純/アフロスポーツ)

 開幕戦に「6番ライト」として出場した佐藤輝明(阪神タイガース)は、ヒットこそ出なかったものの、最初の打席で犠牲フライを打ち、打点を挙げた。

 佐藤は、昨年のドラフト1位だ。読売ジャイアンツ、福岡ソフトバンクホークス、阪神、オリックス・バファローズの4球団に指名された。そして、今年のオープン戦では、新人かどうかを問わず、全球団・全選手の最多となるホームラン6本を打った。それまで、阪神の新人によるオープン戦の本塁打は、1972年に望月充(1971年ドラフト3位)が記録した3本が最も多かった。

 調べたところ、ドラフトで阪神に入団し、翌年の開幕戦に先発出場した野手は、佐藤の前に9人いた。そこには、望月もいる。1972年の開幕戦に、中村勝広(1971年ドラフト2位)とともに出場した。

筆者作成
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 彼らのうち、開幕戦でヒットを打ったのは6人。2016年の髙山俊(2015年ドラフト1位)は、最初の打席でヒットを記録した。2019年の近本光司(2018年ドラフト1位)は、3打席目に初安打&初打点。三塁打を打ち、失策で一塁に生きた木浪聖也(2018年ドラフト3位)を生還させた。1992年の久慈照嘉(1991年ドラフト2位)は、最初の打席で送りバントを決めた。ちなみに、久慈に送りバントさせた監督は、その20年前の開幕戦でデビューした中村だった。

 久慈と髙山は、新人王を受賞。2001年には、開幕戦に先発出場した沖原佳典(2000年ドラフト6位)ではなく、その試合に代打として起用された赤星憲広(2000年ドラフト4位)が、新人王を手にした。赤星はリーグ最多の39盗塁。ゴールデン・グラブにも選ばれた。

 なお、阪神の野手では、田淵幸一(1968年ドラフト1位)と岡田彰布(1979年ドラフト1位)の2人も、入団の翌年に新人王を受賞している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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